システム管理に携わる人たちが語る。様々な話題満載のコラムをお届けします。
最近よく見かけるようになった「エバンジェリスト」という肩書き。これはひとことで言うと、「お客様やパートナー様に必要とされる最新のテクノロジーをわかりやすく具体的に説明する仕事」です。プレゼンテーションで、「この製品、かっこいいな」「使ってみたいな」と思わせるスペシャリストです。
情報システム部においても、リリースされる新システムについて全社向けに説明会を開く場面などで、プレゼンテーションをする場面はきっとあるはず。そこで聞き手の背中を後押しするような、迫力あるプレゼンができたらかっこいいですよね?
実は、上手な人の使っているノウハウを少し取り入れるだけでも、プレゼンの質は大きく向上します。そこで今日は日本マイクロソフトのトップ・エバンジェリストである西脇さんの著書から、プレゼンが上達する5つのポイントをご紹介します。
内容紹介
「エバンジェリスト養成講座 究極のプレゼンハック100」
西脇 資哲(著)
プレゼンのカリスマはジョブズだけじゃない―日本マイクロソフトのトップ・エバンジェリストが贈る、日本人のためのプレゼンハック。
出版社:翔泳社 http://books.shoeisha.co.jp/book/b88475.html
TAKU’s Review
1. 自分で使ってみる
西脇さんがプレゼンテーションで一番大切にしていることは、「経験」なのだそうです。「自分が説明するものを経験しているかどうか」「説明するものを友達や周りの人にも好きになってほしいと思うかどうか」を、重要視しています。なぜならば、自分が経験していないものは人に上手に説明することができませんし、好きでないものを魅力的に説明することはできないからです。なので、まず自分で使ってみる。好きになるまでとことん使ってみましょう。
2.伝えることを決める
プレゼンの内容を考えるときは、何を話すかを決める前に、何を伝えるかを決めましょう。誰に伝えるのか?いつ伝えるのか?どこで伝えるのか?なぜ伝えなければいけないのか?こうしたことが決まって始めて、ディテールが明確になってきます。「なぜ伝えなければいけないのか」を説明できないようなプレゼンにならないようにしましょう。
3.自分視点と神様視点にしない
プレゼンテーションには3つの視点があります。自分視点、神様視点、そして顧客視点です。
例えば、「SQLサーバーのクラウド版を出荷します」というのは自分視点です。自分を中心にして話します。そして、「マイクロソフトから、クラウド版のSQLサーバーが出荷されました」という一歩ひいたのが神様視点です。どちらもこれでは、製品説明に過ぎなくなってしまいます。
それに対して、顧客視点は「みなさん」が中心です。「みなさんはクラウド版のSQLサーバーを手に入れることができます」と表現すると、相手に伝わりやすい、より上質なプレゼンテーションにすることが出来ます。たんに製品の紹介をするのではなく、まるで聞き手が今疑似体験しているような、臨場感のある説明を心がけてみましょう。
4.スライド作成でこれだけは気をつける
スライド作成について細かいことはあまり言わない西脇さんも、以下の点については最低限抑えるべきだと言っています。まず、フォーマットは統一すること。特別キレイに作る必要はありませんが、色、フォント、サイズ、テンプレートなどは統一すること。これを守らないと、バラバラなスライドの寄せ集めのような印象を与えてしまいます。
また、ヘッダやフッダに文字をかぶせるのもやめましょう。これは意外と多いのですが、カッコ悪い印象を与えてしまいます。
5.汚い言葉は使わない
プレゼンでは、汚い言葉は使わないようにしましょう。「今日は画面が汚くてすみません」というと、相手に汚いという印象を与えてしまいます。こういうとき、「今日は画面があまり美しくないんですけど・・・」というと、「いつもは美しいのかな?」と思ってもらえる場合があります。「今日は会場が狭くて」と言わずに、「今日は会場に広がりがなくて」というと、いつもは広がりがあるのかなと響きがよくなります。響きのよい言葉を使うように心がけましょう。
“システム管理者のためのBookCafe” レビュアーのご紹介
●システム管理者の会 推進メンバー
システム管理者の会の企画・運営をする推進メンバ―が、会員の皆様にお奨めする本をご紹介してまいります。
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