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昨今、働き方改革やリモートワークなどで社会人の働き方が変化してきています。
労働基準法 36協定が変更され、残業時間の上限が45時間となりました。ルールも変わっていくなかで、我々も自ら働き方を変える必要があり、その参考とするためこの本を読みました。
有休消化100%、1人あたりのGDP日本の1.25倍、在宅勤務3割、夏休みは1カ月。3年連続で幸福度1位となったフィンランドは、仕事も休みも大切にする。ヘルシンキ市は、ヨーロッパのシリコンバレーと呼ばれる一方で、2019年にワークライフバランスで世界1位となった。
効率よく働くためにもしっかり休むフィンランド人は、仕事も、家庭も、趣味も、勉強も、なんにでも貪欲。でも、睡眠は7時間半以上。やりたいことをやりつつも、「ゆとり」のあるフィンランド流の働き方&生き方の秘訣を紐解きます。
(ポプラ社 紹介文抜粋)
昨今、働き方改革と言われ、日本全国が自分たちの働き方を変えてきています。
働く人から見れば、「ストレスなく仕事がしたい」「生産性が上がるならば、会社に出勤しなくとも場所は関係ない」「Web会議でも打ち合わせはできる」など、リモートワークを主流とする働き方もあります。
また、経営者から見れば、「社員が仕事に集中できる環境を提供したい」「無理に出勤しなくても良い」「仕事の生産性が上がるかはわからない」など、試行錯誤の部分もあると思います。
今回、私がこの本を手に取った理由として、日本以外の国に目を向けて、視野を広く持つ必要があると思い読みました。
フィンランドでは午後4時には仕事が終わり、残業もほとんどなし(やむを得ず残業しても、その分の時間をまとめて休暇として取ることが多い)、有給休暇消化率もほぼ100%で夏には1カ月以上の長期連続休暇を取り、それでも先進国としての経済を維持して1人あたりのGDPは日本の1.25倍、最新の幸福度ランキングも2年連続で世界一という良い結果があります。
上記の内容はフィンランドの良いところばかりフォーカスしていて、実際には改善点も多々あると思いますが、着目していただきたいポイントは以下の2点です。
1. 有給休暇消化率 ほぼ100%
2. 1人あたりのGDPは日本の1.25倍
まず1. については、日本国内では2018年の有給休暇の取得率は52.4%であり、政府は20年までに取得率70%の目標を掲げています。
そのため、厚労省が、19年4月から企業に対し、年5日以上の有休を従業員に取らせるよう義務付けていますが、日常の業務があるため、自分の都合で簡単に有給休暇の取得ができないのが現状です。
この点はフィンランドを見習い改善できると、労働者がもっと働きやすい環境ができると思います。
次に2. については、日本国内の生産年齢人口(生産活動の中心にいる人口層のことで、15歳以上65歳未満の人口)が少しずつ減っていくため、国全体で改善するべき内容です。「1人あたりの生産性を上げる」「RPAなどを導入して、マンパワーを補う」「働く意欲のある外国人に来てもらい、労働力になってもらう」など、社会全体で考える大きな課題だと感じます。
2020年4月に施行された「同一労働同一賃金」もそうですが、日本全体を労働者が働きやすい環境に整え、働く意欲がある人を受け入れる体制を作ることにより、全体的な生産性の向上につながると思いますので、私も自分のできる身近なことから始めようと思います。
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