システム管理者のためのBookCafe

Vol.19 今日の一冊:Team Geek – Googleのギークたちはいかにしてチームを作るのか

概要

書籍のインク独特の香りを感じながら、出会ったことのない世界、新たな発見、体験してみませんか?

目次
Googleのチーム文化とは
内容紹介
UME’s Review

Googleのチーム文化とは

Googleは、GmailやChrome、ストリートビューなど、ユニークなサービスを次々と生み出しています。

 

本書は、その米Googleの技術者により書かれた本です。

 

主に技術者を取り巻く人間関係に焦点を当てて、「どうやったら、生産性が高く、良いコラボレーションを生むチームを実現・維持できるのか」について語っています。

 

開発者チームを題材として書かれているため、プログラムを書く、ソフトウェアを開発してリリースする、といった開発寄りの内容も含まれますが、チーム作りや人間関係の考え方については、開発者以外のチームでも参考になります。

 

内容紹介

『Team Geek – Googleのギークたちはいかにしてチームを作るのか』

Brian W. Fitzpatrick、Ben Collins-Sussman/著

角 征典/訳

オライリー・ジャパン社

 

複数のプログラマが関わる場合、優れたコードを書くだけではプロジェクトは成功しません。

全員が最終目標に向かって協力することが重要であり、チームの成功はプロジェクト成功のカギとなります。

 

本書は、Subversionをはじめ、たくさんのフリーソフトウェア開発に関わり、その後Googleでプログラマを経てリーダーを務めるようになった著者が、「エンジニアが他人とうまくやるコツ」を紹介するものです。

 

「チームを作る三本柱」や「チーム文化の作り方」から「有害な人への対処法」までエンジニアの社会ついて、楽しい逸話とともに解説します。

(オライリー・ジャパン社紹介より引用)

 

UME’s Review

本書では、「ソフトウェア開発は、チームスポーツである」と捉え、良いチームを作るための基本原則として、謙虚・尊敬・信頼の三本柱(1人1人が謙虚さを持って、各チームメンバーを尊敬し、信頼すること)を挙げています。

 

これを基点として、その実践のためにできること、そのようなチームのリーダ像、文化の異なるメンバーが加わったときの対処、上位組織との付き合い方など、関連する人間関係について順次語っていくという構成になっています。

説明は筆者の経験談を交えて書かれていて、情景を想像しながら読むことができます。

 

Googleでは、勤務時間のうち20%を自由な取り組みに使って良いという「20%ルール」があることが知られています。

上記の基本原則のもとで、スポーツチームのように結束し、コラボレーションを活かしながら、自分達の好きなものを作っているとしたら、結果としてユニークなサービスが次々とリリースされていることにも納得がいきます。

 

システム管理者の方は、多くの業務で忙しい日々を過ごしていると思いますが、本書を参考にして、業務をより良く進めるためのチーム力の向上に取り組んでみてはいかがでしょうか。

 

Googleのように、今までとは違ったサービスを提供できる組織へ生まれ変われるかもしれません。

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筆者紹介

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