システム管理者のためのBookCafe

Vol.58 7つのゼロ思考

概要

書籍のインク独特の香りを感じながら、出会ったことのない世界、新たな発見、体験してみませんか?

目次
内容紹介
Ami’s Review

「異次元スピード仕事術」というサブタイトルに惹かれ、本書を手に取りました。様々な部署からの問い合わせや依頼など、数多くの仕事が日々舞い込み、残業続きとなっているシステム管理者の方の現状を打破する一冊になるかもしれません。

 

内容紹介

7つのゼロ思考
中村 一也 著
 

「その仕事、もう終わったの?」と誰もが驚く! 眠っている才能を開花させる「最速・仕事の奥義」が、あなたの人生に革命を起こす! 「最強の頭脳」のつくり方。業界トップ金融機関で、不運から超絶ハードな労働環境に身を置かれた著者が、その激務をクリアするために実践から構築した「異次元スピード仕事術」を初公開。通常なら1週間かかる仕事を、わずか1日で終わらせる「残業なし」「根性いらず」の、効率よく最速で仕事を遂行する「瞬殺! 仕事の抜刀術」。

 

ぱる出版 紹介文抜粋)

 

Ami’s Review

本書の筆者は、某大手金融機関の中で最も多忙と言われる部署に所属していた頃に、3人いたチームが筆者1人になった上、早出や残業、仕事の持ち帰りを厳しく制限される状況となりました。その結果、1週間分の仕事(3人が残業して行う量の仕事)を、たった1日(1人かつ通常業務時間内)で終わらせる必要に迫られ、本書に書かれているゼロ思考を編み出し、次々と仕事をこなしていくことができたということです。 そのような過酷な状況はまれなことだと願いますが、一時的に似た状況になることは誰にでもあるのではないでしょうか。特に月末や期末、リリース前など・・・。

 

仕事が遅れるのは仕方ないと後ろ向きに考えてしまうような中、筆者は「もう終わったの?」というフレーズを最高の褒め言葉と紹介しています。一見、褒め言葉に聞こえませんが、予想していたよりも早く終わったということに驚いているわけですから、期待を上回っていることを率直に表している言葉です。また、そのように早く依頼事を終わらせることによって、アウトプットへの期待も低くなるなど、人の心理をうまくついた事例も紹介しています。

 

そんな7つのゼロ思考の中から、システム管理者として今すぐにでも実践できると思ったものを2つ紹介します。

 

デスクゼロ
これは文字通り、デスクの中とデスクの上をゼロにするという方法です。書類は基本的にはスキャンしてデジタル化しフォルダ階層を整理して分類することで、すぐに検索でき、必要なときにすぐに参照できるようになります。それによりデスクの中を圧迫していた紙の書類がなくなり、デジタル化できない重要書類やマニュアル類がすぐに取り出しやすくなったり、デスクがすっきりすることで頭も同様にすっきりしたりという効果があるそうです。デスクの上も同様で、筆記用具をすべて引き出しにしまうのではなく、本当に使いやすいものだけを1カ所に立ててまとめます。それにより必要なときにすぐ使えるといった、単純作業の効率を少しでも上げられ、他の重要な仕事にかけられる時間を少しでも増やすということにつながります。

 

オリジナルゼロ
オリジナルをゼロ、というのは決して独創性といったオリジナリティーをゼロにするという意味ではありません。0から作ることをなくすという意味です。例えば、定例的に作成する書類はテンプレート化しておく、新しい企画を企画書にする場合は社内にある別の企画書を参考に作成します。それにより0から作るよりも格段に早く作ることができます。他には、エクセルのVBAによるルーティン作業の自動化もすぐに実践できる良い例かと思います。

 

上記以外のゼロ思考も気になる方は、ぜひ本書を手に取っていただきたく思います。読まれた方の業務が少しでも早く回り、残業が減って健やかに過ごせますように。

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筆者紹介

“システム管理者のためのBookCafe” レビュアーのご紹介
●システム管理者の会 推進メンバー
システム管理者の会の企画・運営をする推進メンバ―が、会員の皆様にお奨めする本をご紹介してまいります。

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