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システム管理者のためのBookCafe Vol 82 日本型プラットフォームビジネス
2020年3月11日 8:00

今回のBookCafeでご紹介する本は現在、GAFA(Google、Amazon、Facebook、Apple)、GAFMA(GAFA+Microsoft)と呼ばれるメガプラットフォーマーに対して、日本企業がどう対抗・対応していくべきかを実際の事例を交えながら紹介している本である。
製造業大国であった日本が「失われた20年」を超えて、次にどんなビジネスをしていくべきか。何もしなければ、日本が世界に誇る自動車産業においてさえ、メガプラットフォーマーに市場を支配され、日本企業は下請けの会社ばかりになってしまう。

ただ、全ての企業が必ずしも「プラットフォーマー」を目指さなければいけないわけではない。
日本にあまたある企業は「プラットフォーマー」とどう関係していくべきか。

新しくビジネスを立ち上げることを検討している起業家、企業において新しいビジネス企画の担当になる方は、ぜひ読んでいただきたい本である。

内容紹介

Bookcafe

日本型プラットフォームビジネス

小宮 昌人(こみや・まさひと)
楊 皓(やん・はお)
小池 純司(こいけ・じゅんじ)著

GAFAをはじめとするメガテック企業たちの脅威が喧伝され、日本企業はなすすべなく飲み込まれてしまう、という印象が持たれている。
しかし、メガ企業だけが利益を独占するというのは言い過ぎであり、プラットフォームビジネスの中には、まだ生き残る余地は十分に残されている。

日本企業が得意としてきた戦略を、プラットフォームビジネスというフィールドにあてはめ、どのように戦略を立案・実行すればいいのか。
豊富な事例をもとに、4つの戦略に分けて解説する。

◆本書で解説する4つの戦略
本書で解説する戦略とは、大きく分けると
1 メガ企業が狙わない隙間をついて、自らプラットフォーマーになる
2 メガプラットフォームで必要不可欠な存在になる  の2つ。

2については、さらに3つのタイプに分けられる
 1 特化した市場でプラットフォーマーになる
  ……建設業界向けにデータプラットフォーム「LANDLOG」を築いているコマツが代表例。
 2 連携戦略(1)チャネル活用
  ……プラットフォーマーをチャネルとして捉え、プラットフォーマーを介した製品・サービスを提供
   ライドシェア大手Go-Jekのチャネルを活用したイオンモールのプロモーションほか
 3 連携戦略(2)プラットフォーマーを顧客にする
  ……プラットフォーマーを顧客として捉え、機能を補完する製品・サービスを提供
   トヨタによるウーバー、グラブ、ソフトバンクとの連携
 4 連携戦略(3)アプリケーション・機能連携
  ……自社ノウハウを活かし実装したソフトウェアを、他社プラットフォーム上で提供する
   テックビューロの「Mijin」をマイクロソフト「Azure」を通じて展開

日本経済新聞出版社 紹介文抜粋)

Dai’s Review

プラットフォームは、もともとIT用語で、OSやミドルウェア、ハードウェアなどの基盤技術を指していたが、狭義においてプラットフォームとはビジネスの場を提供することを指すようになっている。(※Wikipediaを引用)

この本では狭義においての「プラットフォームビジネス」について、日本がさらされている状況が紹介され、アメリカのGAFMA(Google、Amazon、Facebook、Microsoft、Apple)や中国のBAT(バイドゥ、アリババ、テンセント)にメガプラットフォーマーとしての地位を独占されかけていると紹介している。

もともと日本のお家芸である製造業において競争軸であったQCD(コスト、クオリティ、デリバリ)ではなく、VPS(Value、Platform、Synergy)に取って代わり、「モノ」ではなく「価値」をどのように顧客に提供できるかがビジネスのカギになっている。(昨今のサブスクブームもその一つ)
そのうえで全ての企業がプラットフォーマーになる必要はなく、日本独特の市場や商習慣を取り込んだ「日本型」のプラットフォームビジネスを考える必要性は高い。

そこでこの本に書かれているのが下記の2つである。

① セグメンテッド・プラットフォーム戦略
② 既存プラットフォームとの連携

➀は既存メガプラットフォーマーとの棲み分けを行い、ニッチな分野でのプラットフォーマーを目指すものであるが、重要なのは②であり、日本が世界に誇る製品やサービスをいかに顧客に届けるが重要になってくる。
メガプラットフォーマーに飲み込まれるのではなく、メガプラットフォーマーを活用するのである。

過去の日本においては、製造・流通(卸)・販売(小売り)が明確に分かれていたが、現在はD2C(Direct-to-Consumer)という言葉がはやっているように、企業が直接顧客に対してアプローチし、価値やモノを提供するというケースも増えている。ここでプラットフォーマーとの連携は必須となり、日本が誇ってきた伝統ある価値やモノを提供できれば、決してプラットフォーマーに飲み込まれることはない。プラットフォーマーもただのチャネルの一つとなり、主役はモノ(あえてモノと書くが)になるという本来の構図になるのである。

ITはそれ自体がビジネスになるケースも増えており、日本のITはアメリカや中国と比べて5年は遅れていると言われているが、もともとITは手段である。

今後、日本で新しくビジネスを展開し、日本の伝統的なモノやサービスを日本中・世界中に広めたいと考えている方にはぜひ、手に取っていただきたい。

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筆者紹介

“システム管理者のためのBookCafe” レビュアーのご紹介
●システム管理者の会 推進メンバー
システム管理者の会の企画・運営をする推進メンバ―が、会員の皆様にお奨めする本をご紹介してまいります。

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