システム管理に携わる人たちが語る。様々な話題満載のコラムをお届けします。
日頃のビジネスシーンで「ソリューション」で販売するとは耳にします。「課題解決・提案型」に変わらなければ、という話題も社内で出るのではないでしょうか。私の周囲も同じような話題が出ます。
その中で「ソリューション提案の時代は終わった」と刺激的な広告に、目を奪われました。「インサイトセールス」とは何なのか?「インサイドセールス」との違いは?尽きぬ疑問から、手に取った本です。
営業職に限らず、ビジネスパーソンとして顧客に価値を提供する立場として、一読の価値ありと思います。
戦後復興期は良いモノを作って売る時代でした。高度成長期は個人力で売る時代でした。
そして現在はソリューションで売る時代といわれています。
しかしながらそのソリューション=「課題解決・提案型」営業がどこも取り組み始めて差別化ができなくなっています。
そこでいま注目されるのが顧客のビジョンを実現する「インサイトセールス」なのです。
飛躍的な進化を遂げつつあるAI(人工知能)。営業の仕事もいずれAIに取って代わられるとまで言われています。
営業パーソンが、みずからの存在価値を打ち出し、生き残るには?
その答えが新しい営業手法「インサイトセールス」にあるのです!
(プレジデント社 紹介文抜粋)
2000年に468万人いた営業職が、2015年にはバブル期以前の水準の331万人まで減少していると言われています(ダイヤモンドオンラインより)。労働人口の減少ももちろんあるでしょうが、新しい職種にシェアを取られたり、不人気職種だったりするのかもしれません。
近年の目まぐるしい技術革新で、営業という役割も縮小していくのかもしれません。そんな中で、営業職に限らず、顧客にどう価値提供するのか、より世の中に貢献できるビジネスパーソンとは何なのか?新しい切り口で具体的な語り口がわかりやすいです。
本書では、売り手が販売したいものを紹介するのではなくて、顧客の事業計画、経営理念を理解して、その実現を支援するやり方を指示しています。つまり、モノ、サービスを提供する企業は「顧客と一緒にお客様の事業を創り上げる存在」にならなければ、生き残れないことを訴えています。
この考えに立った時、ビジネスパーソンとして、顧客の事業成功を介して、社会貢献、やりがい、存在意義を意識でき、生き生きと働けるのではないか、と気づかされます。
逆に、顧客の事業成功を思わず、機械的に商材の機能説明に終始するビジネスパーソンはAIをはじめとする技術革新で駆逐されてしまうことになります。
本書はインサイトセールスの具体的な手法ノウハウ集だけではなく、仕事に対する哲学、人生に対する考え方、目指す会社像、個人の自己実現の観点でも気づきを与えてくれます。非常に大変な手法ですが、このプロセスを経て得られる経験が、ビジネスパーソンとしてのキャリア形成、人生を豊かにするものにつながると説いています。
顧客への提案手法としてはもちろん、日々の業務に忙殺される中、働く意義を改めて考えるきっかけとなる一冊です。
“システム管理者のためのBookCafe” レビュアーのご紹介
●システム管理者の会 推進メンバー
システム管理者の会の企画・運営をする推進メンバ―が、会員の皆様にお奨めする本をご紹介してまいります。
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