システム管理者のためのBookCafe

Vol.102 課長2.0 リモートワーク時代の新しいマネージャーの思考法

概要

書籍のインク独特の香りを感じながら、出会ったことのない世界、新たな発見、体験してみませんか?

目次
内容紹介
Ryo’s Review

コロナ禍となり働き方が変わりました。社内外問わず打ち合わせはオンライン会議が中心となり、同じチームで働く方たちとのコミュニケーションもオンライン会議やコミュニケーションツールを使ってのやり取りが当たり前となってきました。そのような状況下でメンバーの業務やモチベーションを把握しながら同じ目標を目指し、成果を上げていくにはどうすれば良いのか。ということに常日頃から悩んでおり、タイトルが如何にも私の悩みを解決してくれるだろうと感じ本書を手にしました。

 

内容紹介

 

課長2.0
リモートワーク時代の新しいマネージャーの思考法

前田 鎌利 (まえだ かまり) 著

 

リモートワークが一般的になるなか、これまでのマネジメントでは結果が出せない「課長」が増えている。離れた場所で働いているメンバーに、どう働きかけて、
チームとして結果を出すのか? 会議、意思決定、コミュニケーション、人材育成、目標達成など、新時代に対応した「課長2.0」のマネジメント術を紹介する。

 

ダイヤモンド社 紹介文抜粋)

 

Ryo’s Review

 本書を読む上で最初に考えたいのは、本のタイトルである「課長2.0」の「2.0」の部分です。何故「2.0」なのか。今までの管理職はチームの活動を管理するため、就業時間の多くを職場で過ごし、状況をその目で見極め、チームとしての成果を上げていくという役割でしたが、「2.0」では異なります。今後の管理職像とはリモートマネジメントを確立させ、今までの制約から自由になり自分自身の人材価値を格段に高めていくことだと本書では考えられています。ここだけ見るとハードルが高く、かなり高次元な話だろうと感じるかと思いますが、実はそうではありません。読み進めていくと、今まで管理職としてやってきたことや考えてきたことの方向性を少し変えるだけでも十分課長2.0を実現出来るのではないかと感じることが出来ます。ではどういった観点でリモートマネジメントを実現していくのか、本書では3つの観点で説明しています。
① マネジメントを実施していくためのインフラ(信頼関係)
② メンバーの自走力
③ 人材育成
上記の内容を日常から意識されている管理職の方もいると思いますが、リモートワークではこれを目隠しされた状態で遂行していく必要があります。そんな管理職に向けて本書ではマネジメントとしてイメージすべきは「合気道」だと記載されています。自らの力ではなく、逆に力を抜き、メンバーが秘めていく力を最大限に引き出すことが大切である。と表現されており、マネジメントとは、仕事と向き合うだけではなく、メンバー一人ひとりと向き合うことが重要だと気付かされます。
 コロナ禍となり、ビジネスのスピードが格段に上がりました。今まで移動時間にあてていた時間は業務に充てられ、コミュニケーションツールの発達により、簡単な確認事項はチャットで済ませられるようになりました。毎日パソコンに向かい、仕事に集中できる環境になったと感じる人もいるかと思いますが、こんなご時世だからこそ、職場の「場」にも注目し、メンバー一人ひとりが活躍出来る場所になっているか、そういった場所を提供することが出来ているのか、といったことを考える良い機会を与えてくれた本となりますので、気になる方はお手に取っていただけると幸いです。

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筆者紹介

“システム管理者のためのBookCafe” レビュアーのご紹介
●システム管理者の会 推進メンバー
システム管理者の会の企画・運営をする推進メンバ―が、会員の皆様にお奨めする本をご紹介してまいります。

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