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組織横断で取り組むIT資産運用プロセス構築 ~クラウド・仮想化環境の全体最適化、ガバナンスの獲得~ 第38回:Java有償ライセンスの分界点に要注意!?
2022年8月18日 12:00

オミクロン株 BA5 の第7波の感染者数は増加し続けています。なかなか出口の見えない状況に医療現場の疲弊が伝わってくるニュースが増えています。一日でも早く日常が取り戻せるように祈っています。
さて前回は Java のお話をしましたが、それでもやはり分かりにくいとお問い合わせが多いので、今回は、何が有償で何が無償なのかについて追加の解説をします。

Oracle Java 8 は、2019年4月以降が有償?

BCL(Binary Code License for Java SE) から OTN (Oracle Technology Network License Agreement for Oracle Java SE)へ変更されたのが2019年4月なので、OTN から有償という誤解をされているケースが多いのですが、BCL では、OTN と同じく開発や個人利用に加えて「General Purpose」という特定の用途のみが無償でした。したがって、一般的な企業が利用する社内開発したアプリケーションなどはBCL から有償の可能性が高いのです。つまりGeneral Purpose の定義(General email, general purpose Internet browsing, and office suite productivity tools)に当てはまらない場合は、有償なのです。。

Oracle Java SE のライセンスが不要なケースとは?

① Oracle Java は開発でしか使用しない
8や11を使用している場合でも開発でしか使用しない場合はライセンスは不要です。
② Oracle WebLogic や Oracle社のJavaアプリケーションでしか使用しない
以下のアプリケーション製品はJavaのライセンスが付与されています。
 Schedule A Products:
● Oracle SQL Developer
 Schedule B Products:
● Oracle Forms, and applications that contain Oracle Forms
● Oracle E-Business Suite, and applications that contain Oracle E-Business Suite
● Oracle WebLogic Server Product
● Oracle Coherence Product
● JD Edwards
● Oracle AutoVue products
● Oracle Secure Global Desktop
● Oracle Demantra products
③ Oracle Cloud Infrastructure(OCI)でしか使用しない
④ Java 17 または OpenJDK しか使用しない
⑤ 他社のJava ディストリビューションしか使用しない
⑥ Java で開発したアプリケーションベンダーがJavaライセンス契約をしている

Javaのライセンス契約が必要な対象は?

前述のライセンスが不要なケースを識別して除外した後に、Oracle JDK8または11を使用してアプリケーション開発をして運用しているのでライセンスが必要であると識別した対象の以下の環境でのライセンスが必要です。

① サーバー Java: プロセッサライセンス
② クライアント Java(JRE):Named User

そして、注意するべきポイントとして、① サーバーJava は、Soft Partitioning においては「分離」がされていないとDatabase のライセンス使用許諾条件 同様、仮想環境のリソース全体にライセンス消費がされますので十分な制御が求められます。

本当に必要なライセンス数を見極めるためには、「ライセンスが不要な対象をしっかりと識別して除外する」ことです。さらに、Soft Partitioning を制御してライセンス消費をコントロールすることです。
これらを管理することでJavaライセンスの最適化と契約交渉をしっかりとしていきましょう。

 

ベンダーマネージャの社内育成とアウトソーシング
グローバル市場では、特定のベンダーに特化したベンダーマネージャのアウトソーシングサービスやコンサルテーションなどが多数存在しています。特にOracle社の契約は複雑で、専門的知識が要求されますので、この分野の専門コンサルティング会社の増加が顕著です。しかし、サービスの品質はまちまちですので注意も必要です。

これらの課題を経営層に対して理解を促し、現場の取り組みを支援する組織としてベンダーマネジメントの啓蒙から教育、ベンダーマネージャ同士の横の繋がりをもって、より良いベンダーとの関係性を構築するためのパートナー戦略や、契約交渉力を身に着けるために「一般社団法人 日本ベンダーマネジメント協会」(https://www.vmaj.or.jp)が発足されました。
日本ベンダーマネジメント協会では「Oracleライセンスたな卸しサービス」などもグローバル市場のOracle専門コンサルティング会社との連携サービスなどをご紹介しています。自社のOracleライセンス契約の状態に不安がある方は、日本ベンダーマネジメント協会に問い合わせることをお勧めします。

日本ベンダーマネジメント協会では、ベンダーマネージャ育成や、新時代に求められるVMOの定義を可能とする「ソフトウェアライセンス契約管理講習:SLAM(Software License Agreement Management)」(https://www.vmaj.or.jp/archives/member)(Oracleライセンス契約管理オプションあり)を、 VMOやSLO管理ツールの運用アウトソーシングのためのRFP策定の定義の教育などを講習としても提供していますので、ご利用ください。

運用研究レポート
組織横断で取り組むIT資産運用プロセス構築 ~クラウド・仮想化環境の全体最適化、ガバナンスの獲得~
デジタル トランスフォーメーションへの期待が高まるなか、大手企業の IT部門への期待はますます高まっています。その期待に応えるためには今まで以上に IT環境のガバナンス、コントロール、セキュリティ対策などの成熟度が求められます。 ますます複雑化する ITインフラに対して、どうすれば成熟度を高めることができるのか? 欧米の大手組織では、その鍵は「全ての IT資産のコントロールである」として取り組みが進んでいます。 本シリーズでは、「IT資産運用プロセス」という組織全体で取り組むべき業務プロセスの設計やガバナンスの獲得により、「IT環境の全体最適化」を最終ゴールとして解説していきます。
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筆者紹介


武内 烈(たけうち たけし)
1964年生まれ。
一般社団法人
日本ベンダーマネジメント協会
代表理事
ITIL Expert、IAITAM認定講師


IT業界では主に外資系ソフトウェアメーカにおいて約25年間の経験を持つ。
技術的な専門分野は、ネットワークオペレーティングシステム、ハードウェアダイアグノスティック システム、ITマネジメントと幅広い。大手外資系IT企業ではプロダクトマーケティングスペシャリストとして、ITマネジメントの分野で、エンタープライズJavaサーバー(WebLogic、WebSphere)、SAP、Oracle、ESB(Enterprise Service Bus)などからWeb Serviceテクノロジーまでの管理製品を手掛ける。
IT 資産ライフサイクル管理プロセス実装のためのAMDB・CMDB 製品開発プロジェクト、データセンターのCMDB およびワークフローの実装プロジェクト、IT資産管理(クライアント環境) MSP のサービスプロセスの開発・実装プロジェクト(CMS/サービスデスクを含む)、ライセンス管理のためのSAMプロセスおよび自動化テクノロジー (CMS/サービスデスク)の設計・実装プロジェクトなど多数のプロジェクト経験を持つ。
IT資産管理のポリシー、プロセスを、どのように自動化テクノロジーに結び、ITサービス管理戦略やロードマップとの整合性を取りながらIT資産管理プログラムを実行性の高いものにしていくのかのコンサルティングを得意とし、大手組織におけるIT資産管理プロセスとサービス管理プロセスの統合プロセス設計、自動化設計、実装プロジェクト、IT資産管理プログラムの運用教育の実績多数。

 

【ホームページ】
一般社団法人
日本ベンダーマネジメント協会
www.vmaj.or.jp/

 

【情報】
Twitter@VMA_Japan
twitter.com/VMA_Japan

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