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組織横断で取り組むIT資産運用プロセス構築 ~クラウド・仮想化環境の全体最適化、ガバナンスの獲得~ 第24回:SLAM でアセスメントと計画策定を!
2020年10月14日 8:00

GoToトラベルにようやく東京も含まれるようになったので、早速、紅葉を見に行く予定を立てました。引きこもり生活が長くなり、嫁のDIYリフォームのリクエストに応えているうちに、今まで使ったこともないさまざまな電動工具が徐々に増えました。毎週のようにカインズに通い、昼はIT、夜と週末は内装業の二足のわらじを履く生活にも慣れてきましたが、やっぱり気分転換にきれいな景色を見にどこかに行きたくなりますよね。作ると言えば、SLAM(Software License Agreement Management:ソフトウェアライセンス契約管理)のコンテンツを設計したのは私なのですが、元となっているのはISO-19770-1(SAM)、ISO-20000(ITSM)、ITIL、IBPL(ITAM Best Practice Library)です。
今回は、SLAM の生い立ちと使い方について解説したいと思います。

そもそもの私の背景はネットワーク系→システム管理系→ITマネジメント系→サービス管理→構成管理→IT資産管理→ベンダー管理の順番です。ITIL Expert を10年ほど前にMALC(Management Across Life Cycle)で取得したのはIT資産管理のプロセスをサービス管理プロセスから理解したかったからです。その後、IAITAM(国際IT資産管理者協会)のIBPLを学びました。しかし、ITIL は5冊で1000ページ以上、IBPL は12冊で2000ページ以上ですから、なかなかとっつきにくいのが事実です。一方、ISO は20-30ページとボリュームは少ないのですが、「何を達成するべき」という項目で構成され、具体的な方法論に欠けています。さまざまなユーザー組織のコンサルにお伺いする機会がありましたが、どこにいっても「もっと分かりやすく短めにITAM/SAMの全容がわかる説明をしてほしい」というリクエストをもらって悩み続けていました。数年間、前述のITIL、IBPL、ISO などをベースにさまざまなユーザー組織のニーズにこたえながら作成した資料を「1日で全容が理解でき、具体的な体制、プロセス、自動化の設計、計画、アセスメントに使用できるコンテンツ」にまとめたのがSLAMなのです。

SLAMにまとめたとは言っても、それがすべてではありません。プロセスにはまだまだ考慮しなければならない、ベンダーごとの各論がありますし、サービス管理プロセスとの連携や、マネジメントシステム統合など、まとめきれない重要な項目はたくさん存在します。それでも今、現時点で自らの組織は何を ToBe に据えて、現状である AsIs の状態把握を実施し、ギャップを把握し、Next モデルを計画するべきか、で困っているのであれば、非常に良い目安となるでしょう。
特に大手組織においてのベンダー管理は、エコシステムをコントロールする上で必要不可欠なケイパビリティとなります。そして、継続的に上昇し続けるソフトウェアのコストを最適化し、賢いIT投資に予算を投下するためのコスト削減を可能とするには、継続的にライセンス契約やサービス契約(クラウドなど含む)を改善することが大切です。そのためには、常に契約の条件を最適化された状態で維持または改善しつづけるための「仕組み」がなくてはなりません。テクノロジーを対象に運用管理していたIT部門に、新たにビジネスをコントロールする能力が要求されるようになったのです。IT資産をコントロールする、つまりは契約やベンダーとの関係性をコントロールし、適正なコストを交渉しつづける。これが実現できるのはIT部門でIT環境を理解し、ビジネスのニーズを理解し、ITテクノロジーを提供するベンダーを理解している人材のほかありません。しかも、組織横断的に存在するステークホルダーが協働することが必須なのです。「システム担当者に任せている」という丸投げの姿勢では、今後のコストコントロールは不可能なのです。
SLAM は、そんな「仕組み」を作るためのガイドラインとして、具体的な計画を策定するためのアセスメント基準と、ToBe モデルとして設計しました。
SLAM のコンテンツは VMAJ Teams で提供していますし、VMAJ オンデマンドでもSLAM 講習が受講可能です。
ぜひ、この機会にVMAJ お試し入会(無料)でSLAM とベンダーマネージャ研究会チャネルコンテンツにおいて、どのような専門知識が要求されるのかを確認してみてください。

 

 

一般社団法人日本ベンダーマネジメント協会では、Oracleベンダーマネージャを含むメガベンダーのベンダーマネージャ育成などを支援しています。4月から「Oracleベンダーマネージャ研究会」も活動を開始しています。この機会に日本ベンダーマネジメント協会の活動をチェックしてみてください。

 

ベンダーマネージャの社内育成とアウトソーシング
グローバル市場では、特定のベンダーに特化したベンダーマネージャのアウトソーシングサービスやコンサルテーションなどが多数存在しています。特にOracle社の契約は複雑で、専門的知識が要求されますので、この分野の専門コンサルティング会社の増加が顕著です。しかし、サービスの品質はまちまちですので注意も必要です。

これらの課題を経営層に対して理解を促し、現場の取り組みを支援する組織としてベンダーマネジメントの啓蒙から教育、ベンダーマネージャ同士の横の繋がりをもって、より良いベンダーとの関係性を構築するためのパートナー戦略や、契約交渉力を身に着けるために「一般社団法人 日本ベンダーマネジメント協会」(https://www.vmaj.or.jp)が発足されました。
日本ベンダーマネジメント協会では「Oracleライセンスたな卸しサービス」などもグローバル市場のOracle専門コンサルティング会社との連携サービスなどをご紹介しています。自社のOracleライセンス契約の状態に不安がある方は、日本ベンダーマネジメント協会に問い合わせることをお勧めします。

日本ベンダーマネジメント協会では、ベンダーマネージャ育成や、新時代に求められるVMOの定義を可能とする「ソフトウェアライセンス契約管理講習:SLAM(Software License Agreement Management)」(https://www.vmaj.or.jp/archives/member)(Oracleライセンス契約管理オプションあり)を、 VMOやSLO管理ツールの運用アウトソーシングのためのRFP策定の定義の教育などを講習としても提供していますので、ご利用ください。

運用研究レポート
組織横断で取り組むIT資産運用プロセス構築 ~クラウド・仮想化環境の全体最適化、ガバナンスの獲得~
デジタル トランスフォーメーションへの期待が高まるなか、大手企業の IT部門への期待はますます高まっています。その期待に応えるためには今まで以上に IT環境のガバナンス、コントロール、セキュリティ対策などの成熟度が求められます。 ますます複雑化する ITインフラに対して、どうすれば成熟度を高めることができるのか? 欧米の大手組織では、その鍵は「全ての IT資産のコントロールである」として取り組みが進んでいます。 本シリーズでは、「IT資産運用プロセス」という組織全体で取り組むべき業務プロセスの設計やガバナンスの獲得により、「IT環境の全体最適化」を最終ゴールとして解説していきます。
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筆者紹介


武内 烈(たけうち たけし)
1964年生まれ。
一般社団法人
日本ベンダーマネジメント協会
代表理事
ITIL Expert、IAITAM認定講師


IT業界では主に外資系ソフトウェアメーカにおいて約25年間の経験を持つ。
技術的な専門分野は、ネットワークオペレーティングシステム、ハードウェアダイアグノスティック システム、ITマネジメントと幅広い。大手外資系IT企業ではプロダクトマーケティングスペシャリストとして、ITマネジメントの分野で、エンタープライズJavaサーバー(WebLogic、WebSphere)、SAP、Oracle、ESB(Enterprise Service Bus)などからWeb Serviceテクノロジーまでの管理製品を手掛ける。
IT 資産ライフサイクル管理プロセス実装のためのAMDB・CMDB 製品開発プロジェクト、データセンターのCMDB およびワークフローの実装プロジェクト、IT資産管理(クライアント環境) MSP のサービスプロセスの開発・実装プロジェクト(CMS/サービスデスクを含む)、ライセンス管理のためのSAMプロセスおよび自動化テクノロジー (CMS/サービスデスク)の設計・実装プロジェクトなど多数のプロジェクト経験を持つ。
IT資産管理のポリシー、プロセスを、どのように自動化テクノロジーに結び、ITサービス管理戦略やロードマップとの整合性を取りながらIT資産管理プログラムを実行性の高いものにしていくのかのコンサルティングを得意とし、大手組織におけるIT資産管理プロセスとサービス管理プロセスの統合プロセス設計、自動化設計、実装プロジェクト、IT資産管理プログラムの運用教育の実績多数。

 

【ホームページ】
一般社団法人
日本ベンダーマネジメント協会
www.vmaj.or.jp/

 

【情報】
Twitter@VMA_Japan
twitter.com/VMA_Japan

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