ニューノーマルで悩む管理者の夜

第拾六夜 うっせぇわで悩む管理者の夜

概要

変化を体言するキーワードが、「ニューノーマル」。珍常態を、システム管理者目線でゆるーく語っ ていこうと思います。

目次
はじめに
おじさんが語るチェッカーズ論
通勤時のうざうざリーマンと無垢な新卒君
天才を育成できる君と自称天才エンジニア君のチートさ
飲み会でのあれこれ、オールドノーマルな飲み会模様
さーて、来月のテーマは

はじめに

第拾六夜です。今回は、第三夜「香水で悩む管理者の夜」みたいに、歌詞をネタに話したいと思います。どの歌にするかの選択に少しだけ迷いましたが、Adoの「うっせぇわ」にします。この曲、好き嫌いがはっきりしているんですよね。「こんなの子供に聞かせたくない」などの高齢者層のご意見も多いし、歌詞的にまず紅白に出場は難しいそうです。

では、「うっせぇわ」を口ずさみながら、以下のコラムを読み解きください。テンポはややアップテンポでお願いします。

おじさんが語るチェッカーズ論

「ちっちゃな頃から優等生 気づいたら大人になっていた ナイフの様な思考回路 」

 

このフレーズで、おじさんたちはドヤ顔で「チェッカーズ」をリスペクトしているんだよね、などと語ります。 つまり、「ギザギザハートの子守歌」の出だしです。

 

「ちっちゃな頃から 悪ガキで 15で不良と呼ばれたよ ナイフみたいにとがっては 触るものみな 傷つけた」

 

本当にアンサーソングっぽい。だからと言って、ウンチクを聞かされるのはごめんです。「ギザギザってギガ(*1)じゃないよ」ってくだらないことを言われるのもごめんです。

 

「うっせぇうっせぇうっせぇわ」

 

ほんとうにおじさんのウンチクや小言ってうざいです。
世代的には、筆者もそのカテに入ってしまう(*2)のですが、筆者にとってももっと上の高齢者がうざいのです。その高齢者の論調が、またまた経験論オンリー。そして、ただ語るだけ。だ・か・ら、あんたの経験したシチュエーションでしか通用しないんですよ。それに、じ・だ・いも違っているから、もっと通用しない。ついでに、単なる垂れ流しの語りなので、その内容が正しいか、論理的かどうか、因果関係があるのかどうかを検証できない。文書化(*3)できない経験論など、ゴミです。

通勤時のうざうざリーマンと無垢な新卒君

最新の流行は当然の把握 経済の動向も通勤時チェック 純情な精神で入社しワーク 社会人じゃ当然のルールです」

 

最新の流行、政治経済の動向のチェックは必要です。通勤時チェックというのも正しいです。でも最近は、通勤時に新聞を小さく折り込んでつり革に掴まって必死にみているビジネスマンというかサラリーマンが減っているように思えます。やはりいまの時代、スマホでチェック(*4)です。というか、邪魔だったんだよアノ電車内新聞読み。混んでいる場所で、広げるんじゃねぇよ。そういうビジネスマンに限って、「毎日の時事チェックは必要だから」とほざきます。もっと早く起きて、自宅で読むか、会社で読めや。「私は電車内で時事チェックしているスマートな男です」アピールか。 新聞を持つお前の肘がうざいんだよ。

 

「うっせぇうっせぇうっせぇわ」

 

でもそのような自称ビジネスマンや紙にこだわる高齢者に限って、その新聞から得たウンチクは仕事ではつかえず、喫煙室(*5)や食堂、就業後の飲み会など、非業務時間でのネタにしかならないようです。まぁ、新聞でさらっと記事を拾ったレベルではそんなものです。興味があるネタは、もっと深堀りしないと仕事に繋がりません。類似するヒトとして、ワイドショー(*6)でのネタしかもっていないパートのおば、いやお姉さんがあります。
さて、次に、純情な精神で入社し、も実態は正しい。そもそも、学生がいくら業界研究しようとOB訪問しようと、さらに自己分析を徹底しようと、所詮は業界外にいる非関係者。純粋無垢というか何も知らない状態で入社は当たり前。会社も、即戦力なんか求めちゃいないし、言ったことをそのまま仕事してくれる人材が一番嬉しい。仕事やノウハウはやっているうちに覚えればいいし、そもそも入社前に言えないことなんてたくさんある。だから、入社前に「誓約書」(*7)みたいなものにサインするんだし。


「一切合切凡庸な あなたじゃ分からないかもね」


天才を育成できる君と自称天才エンジニア君のチートさ

「頭の出来が違うので問題はナシ 」


ある人が言っていました。
「ビルにはなれないが、ビルを育てる人になりたい」

ビルって、ビル・ゲイツ(*8)、そうマイクロソフトの創業者です。その能力は育てられたものなんですかね。まず、特殊な能力を見抜いたり、上手く育成できる能力が必要なんですが、それもレアな能力です。というか、自分より他人を育成するほうが難しいし、失敗した場合に責任問題になるのでは?


はぁ、あなたは思っているより凡庸です」


この業界、自称天才って多いようです。本当に天才かどうかは置いておいて、「俺は天才エンジニアだから、バグはない」とか「テスト不要」とか。まぁ、その手の方々は、自分の所属する異世界で自己流チートで無双すればよいのですが、共通社会でのシステムでは、他人がそのシステムを使うのです。他人の目から見て、そのシステムに問題がないかどうかをチェックするのは重要ですよね。あ、でも天才君がチートっているのは否定しませんよ。天才でしゅよねー、えらいえらい。


「うっせぇうっせぇうっせぇわ 」


飲み会でのあれこれ、オールドノーマルな飲み会模様

「酒が空いたグラスあれば直ぐに注ぎなさい 皆がつまみ易いように串外しなさい 会計や注文は先陣を切る 不文律最低限のマナーです」


あるあるです。飲み会でのデフォルトです。串外しとか、鍋料理を小分けとか。でも、いまの手指消毒必須な時代だと、他人がつまんだ食べ物なんて、気味悪い。食べ物だから、消毒剤シューはできないし、あ、注文したアルコールをつまみにぶっかければいいのかな? そもそも多数で卓を囲むのはまずいっしょ。アクリル板仕切りもあるでしょ。どこに串皿を置くの、もう個々に注文すればいいじゃん、飲みたい酒を勝手に飲もうよ、他人に注がれないと飲めないような方は、そういうサービスの店に行けばいいじゃん。「はいよろこんで」(*9)注いでくれると思います、でもマスクは着用している美人のお姉さんです。二丁目(*10)では、美人のオネェさんが注いでくれます。そこまで料金に含まれるからね。


「うっせぇうっせぇうっせぇわ」


さーて、来月のテーマは

なんか本当に雑談・雑ネタになりました。申し訳ありません。まぁ、「うっせぇわ」をテーマにするとこんな感じになっちゃうのでしょうか?ただただ筆力のなさに自省する次第です。次回は2月ですが、またまたCovid-19が感染拡大中なので時世に合ったテーマの可能性も高いです。北京オリンピック(*11)も近いですね、そういえば。
では良き眠りを(合掌)。

「ああ 空はこんなに青いのに 風はこんなにあたたかいのに 太陽はとってもあかるいのに どうしてこんなにねむいの?」by アニメ「キテレツ大百科」OP曲「すいみん不足」


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*1ギガ(giga)は、国際単位系の接頭辞。基礎となる単位の10の9乗。

*2 このコラムというか、注釈自体がウンチクです。すみません。

*3 文書化というと大変そうにきこえますが、まとめてメモ化しても可。文章に起こすことによって、客観的にかつ論理的に内容をチェックできます。

*4 スマートニュース(https://www.smartnews.com/)とかですね。相変わらず、Yahooも人気があります。

*5 昔は、喫煙室での非公式な会話って重要な情報源、コミュニケーションでしたが、そもそも喫煙者が少ないですからねー。有名な喫煙者って、サンジ(byワンピース)と次元(byルパン三世)と玄奘三蔵(by最遊記)ぐらいです。

*6 正確には、朝のワイドショーですかね。だいたい朝食のタイミングとか昼食のタイミングで、食べながら観ることが多いです。テーマ毎にコーナーを区切って、最新ニュースや日常生活、社会芸能などを紹介します。このテーマ毎にというのがポイントで、だいたい1テーマの時間が短いし、司会やコメンテーターの一面からしか見ていない発言で左右されるので、世論を反映しているか不明ですし、非論理的です。

*7 入社前に「誓約書」の類にサインはすることが多いと思います。というか、まず確実にあります。内容は「守秘義務」、あとは「就業規則遵守」あたりです。「守秘義務」については、派遣さんが他社の仕事を行ったり、システム開発上業務内容などをヒヤリングする場合にも、別途サインすることがあります。ちなみに「内定辞退禁止」的な条項は、法的効力は低いらしいです。

*8 ビル・ゲイツ曰く「オミクロン株の流行が収まった後に新型コロナウイルスの勢いは衰え、最終的には季節性のインフルエンザと同様に扱うことができるようになる」、「米国はパンデミックの最悪の時期に入ったかもしれない」と述べ、「感染の波が3カ月続く」と予測したらしいです。
うーん、前々から医療専門家が言っていることと変わらんし、2~3ヶ月周期で波が来ているのも、よく言われていること。予言力が落ちたか、もしくは専門外ではこのレベルなのか。というより、非専門家にそんなこと聞くなよ。
【参考】フォーブスジャパンの記事
https://forbesjapan.com/articles/detail/45302?utm_source=owned&utm_medium=referral&utm_campaign=mailmagazine_0112_3591&utm_content=art1

*9 居酒屋での「はいよろこんで」のルーツは、「庄や」グループの「やるき茶屋」らしいです。

*10 新宿二丁目のこと。LGBT の人々が多く集う東新宿のネオン街の一角です。

*11 オリンピックについては「第九夜 オリンピックで悩む管理者の夜」を参照。中国でも、開催可否で揉めたんですかね。また、蔓延しつつあるのですが。ついでに、中国の春節(2022年は2月1日、なので1月31日~2月6日の時期)とも被っています。日本の帰省ラッシュ以上の移動が発生します。おもいっきり蔓延しそうです。

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筆者紹介

司馬紅太郎(しば こうたろう)
大手IT会社に所属するPM兼SE兼何でも屋。趣味で執筆も行う。
代表作は「空想プロジェクトマネジメント読本」(技術評論社、2005年)、「ニッポンエンジニア転職図鑑』(幻冬舎メディアコンサルティング、2009年)など。2019年発売した「IT業界の病理学」(技術評論社)は2019年11月にAmazonでカテゴリー別ランキング3部門1位、総合150位まで獲得した迷書。

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