資格取得への道 中小企業診断士への道

第5回 勉強方法って何やったの(その1)

概要

60歳手前のリタイヤ間際のオヤジが、ITコーディネーター資格に飽きたらず、どうして更なる難関資格である中小企業診断士の取得に取り組むことにしたのか。勉強の効果を上げるためにどんな工夫をしたのか、またモチベーションを保つために何をしたのか等など、私が経験した試行錯誤の連続を飾らずに、つたない文章ですが書かせていただきます。皆様にとって何か一つでも参考になることがあれば幸いです。

中小企業診断士の試験は、勉強範囲が広というのは何度も申し上げている通りです。これは経営診断ニーズの広範囲化に伴って、幅広い高度な関連知識、専門知識化に対応するためです。中小企業診断士には、MBA並みの広範な経営関連知識が、求められているという背景から来ています。


 個人的な見解ですが、忙しいサラリーマンが合格するまでには、1年以上勉強する必要があるのではないでしょうか。


 合格という(第1段目の)ゴールに到達するまでは長丁場になりますので、勉強法のまえに、モチベーションを維持することのほうが、もっと大事だと思っています。ということで今回は、ITコーディネータ(ITC)の時にも少し書かせていただきましたが、モチベーションを維持する方法を書かせて頂きます。
 私の行った方法は、特別な事は何一つ無いと思っています。モチベーションの源泉は人それぞれでしょうが、皆様に何か1つでもヒントになることがあれば幸いです。

目次
モチベーションを維持するには?
明確な目的・目標を持つ
逃げられない状況に自分を追い込む
勉強の習慣が付くまでやる
気分転換の方法をもつ
勉強時間を作る
完璧を求めない
体力を維持する

 

モチベーションを維持するには?

 勉強を途中で辞めてしまう最大の原因は、言うまでもありませんが、モチベーションの問題です。始めはやる気があっても、仕事が忙しくて時間が取れないなどで、段々と面倒くさくなって、止めてしまうという経験は、どなたにもあるのではないでしょうか。
 私がモチベーションを維持するため行ったことは、要約すると「明確な目的・目標を持つ」、「逃げられない状況に自分を追い込む」、「勉強の習慣が付くまでやる」、「気分転換の方法をもつ」、「勉強時間を作る」、「完璧を求めない」「体力を維持する」という事になります。

 

 

明確な目的・目標を持つ

 何といっても大事なことは、行動を起こすための「目的」を自分の中で明確にすることです。目的は、将来のなりたい自分など、自分で納得できるものであれば何でもかまいません。達成出来て

自分が喜んでいる状況をリアルにイメージする
と、より達成したい気持ちが強くなると思います。このイメージするというのは、とっても重要なことです。別途詳しく書かせて頂きます。
ここでのポイントは、本当にそう成りたいのか、それを如何しても達成したいのか、
トコトン自分に問いかけてみる
ことです。目的や目標は、やっている途中で、場合によっては、変わってもかまいませんので、やろうと思ったその時の決心を自分に確認してみることです。


 次に、目標を設定します。当面は、勉強の計画を立てることですが、何時までに、何を、どれくらい(どの程度まで)を決めていきます。ゴールをイメージして、ゴールから遡って計画を立てることです。
 最初は、全体が見えていない状況から始めますので、計画を立ててもその通りに行くとは限りませんが、途中で見直しても良いので、是非、計画書を作成して下さい。できれば、目的とともに、その計画書を目に付くところに、張り出してみると良いと思います。
進捗が予定通りに行かなかったら、理由によって、スケジュールを変更するか、やり方を変えるか、を考えることになります。
 変な言い方かもしれませんが、大事なポイントは、自分の決めた計画に縛られすぎないことです。予定外の仕事やプライベートの用事もあるでしょうし、気持ちが乗らないことや体調が優れない事もあるでしょう。無理に計画通りにやろうとすると、気持ちが拒否反応を起こす恐れがあります。
計画には、ある程度”ゆるみ”を入れておく
ことが重要です。

 

逃げられない状況に自分を追い込む

 過激な言い方で恐縮ですが、要は「やらざるを得ない状況を作りだす」ことです。人間は弱いもので、何かと理由をつけて逃げ出そうとするものです。ですから、自分が逃げ出さないように、退路を断っておく必要があると考えています。合格という(第1段目の)ゴールに到達するためには、この状況を作り出すことが重要になります。
 私の場合は、ITCの時は家族だけに宣言しましたが、今回の中小企業診断士では、家族に宣言しただけでなく、会社で上司や同僚にも宣言しました。それと、高額なテキストや参考書などをまとめて購入しました。ここまでやると、さすがに簡単に「やめた」と言えなくなります。
 また、同僚や友人などで、一緒に受験する方がいれば、仲間になりますし、ライバルにもなって、モチベーションが保ちやすくなります。

 

勉強の習慣が付くまでやる

 他人から見て大変なことも、習慣になってしまえば普通に実行できてしまうものです。「習慣は才能を凌ぐ」などとも言われます。そうは言っても、習慣になるまでは苦痛です。
 勉強を習慣化するには、一定期間(自分に対して)強制することが、絶対的に必要なことだと考えます。どうも特効薬は無いようです。勉強を始めても、直ぐに勉強が好きになるわけではないので、好きになるまでの期間を耐える・乗り越える必要があります。3ヶ月から半年くらいで習慣化するそうですので、出来る限り毎日続けることが大事です。
 私の場合ですと、3ヶ月くらいで勉強が楽しくなってきましたので、最低でも3ヶ月くらいは、とに角やり続けることが必要ではないでしょうか。
 今でこそ言える、私がお勧めする方法があります。その一つ目は、
目標
(「○○までに診断士試験に合格する」など、現在形で表現します。勿論、他の目標でも良いです)
を紙に書いて朝晩、毎日眺める
ことです。段々とやれそうな気になってきますし、情報探知感度が高まったり、アイデアが湧いたりしますので、是非やってみて下さい。
 二つ目は、小まめに
自分に小さな褒美をあげる
こと、自分を褒めてあげることです。自分を褒めるというのは、照れくさいかもしれませんが、是非本気で、自分を褒めてみて下さい。最初は3日出来たらとか、次は1週間、1ヶ月と、目標を設定して、やれたら自分に褒美をあげると、自分と約束しておきます。褒美は冷たいビール1本でも、何でも良いです。これをやりだすと、脳が喜んで気持良くなってきますので、お勧めです。
 個人的には、勉強の習慣が付いて、勉強することが好きになって本当に良かったです。今後の人生にとって大きな武器を持てたと思っています。リタイヤ後の退屈はつらいですよ。

 

気分転換の方法をもつ

 長丁場の試験勉強では、時には勉強が進まない、やる気が出ないときもあります。無理に続けても、良い結果にならないことが多いです。そんなときは、思い切って気分転換するというのも1つの方法です。気分転換の方法は、人によって様々だと思いますが、スポーツをするなり、音楽を聴いたりするなど、好きな事をするのは、気分のリフレッシュになります。
 私の場合は山歩きで、月に1回程度ですが、近くの山を1日かけて歩いています。山の緑に包まれて、大汗を掻いて、足がパンパンになって、歩くことだけに集中して、気分がスッキリします。月1回の山歩き以外でも、犬の散歩などで、毎日2時間程度は歩いています。
 
脳は適度な運動で活性化される
そうですので、散歩などの軽い運動を取り入れるのは、良いことではないでしょうか。 

 

勉強時間を作る

 忙しいサラリーマンにとって、勉強時間を捻出するのは簡単なことではないと思われます。仕事が早朝や深夜に及ぶこともあるでしょう。しかし、私の経験からも、物理的な時間が全く取れないということは無く、工夫次第で勉強時間を確保することは可能だと思っています。
 時間は作るものと言われますが、作ろうとすれば意外と時間は作れるものです。以下に、私がやった方法を中心に書かせて頂きます。


戦略的に時間を作る
 会社(上司や同僚など)に事前に話しておく、場合によっては周りに協力してもらう、などの必要があるかもしれませんが、
 ○会社の昼休みなどで勉強する
 ○なるべく早く帰れるように仕事の仕方を工夫する
 ○有給休暇を勉強のために使う
 ○重要でない飲み会には出席しない
などです。勿論、会社や家族に迷惑をかけるのは問題ですが、毎日の生活では意外と非効率な時間の使い方をしていることが多いように思います。
 私は、昼休みなど会社にいる時間帯は勉強しなかったですが、その他の3つ(なるべく早く帰れるように仕事の仕方を工夫する。有給休暇を勉強のために使う。重要でない飲み会には出席しない)は実行しました。
 付き合いが悪くなったと言われるかもしれませんが、自分にとって何が重要か考えると、自ずと答えが出るのではないでしょうか。
 「
なるべく早く帰れるように仕事の仕方を工夫する
」ですが、その日の時間割を決めて、1日の内に細かく締め切りを設けました。締め切り前は、集中力が増して生産性が向上します。このやり方を、やれる方ばかりではないと思いますが、やれそうな方は、是非試してみて下さい。仕事への取り組み姿勢や、仕事の仕方が変わってきます。
 試験勉強をキッカケに、時間の使い方を見直してみて、仕事の改善を図るのも良いことではないでしょうか。


すき間時間を活用する
 資格の勉強では「すき間時間」を活用することが大事だと言われています。まとまった勉強時間は取れなくても、通勤の電車の中や、会社の休み時間、移動の時間など、ちょっとした空き時間は結構あるものではないでしょうか。
 私は、通勤電車の時間を活用しました。朝は少し早めに家を出て、各停電車で座って行き、帰りも同じように各停電車に乗りました。乗り換えもありますが、合計すると片道、1時間程度の勉強時間が確保できました。細切れの時間でも勉強の効果は十分ありますので、是非やってみて下さい。


早起きをして勉強する(または、遅くまで勉強する)
 人によって、朝型、夜型があると思いますが、個人的には、早起きして勉強する事をお勧めします。朝型にすると、朝の時間に勉強できることに加えて、脳が早く活性化するので、午前中から全開で仕事をこなせるというメリットもあります。試験の時にも良いと思っていますので、やれる方は、1時間でも良いので早起きに挑戦してみてください。
 私も最初の1年目は夜型でしたが、2年目から朝型に生活習慣を変えました。これによって早く寝るようになって、体調もさらに良くなりました。今でも朝型がすっかり染み込んでいます。困ったことといえば、眠くなるのが早いことで、夜更かしがキツイことです。

 

完璧を求めない

 診断士の勉強範囲は非常に広いので、どんなにやったつもりでも、試験直前でも深く理解できていない部分が多く残ります。
 今でこそ言えますが、試験対策上はこれで問題ない状態なのです。でも、やっている時は、結構ストレスを感じました。完璧主義者の方は、特に要注意です。
 前にも申し上げたように、診断士の試験は、60点取れれば良いので、勉強は多少解らないところがあっても、あまり気にせず飛ばして先に進むことです。飛ばしたところが、数ヵ月後に読み返してみると、理解出来ていることも結構あります。違うテキストや参考書などを勉強することで、解らなかった部分に関連する知識が増えて、繋がってくるからだと思われます。
 解らない、苦手な部分は、場合によっては、ばっさり切り捨てるのも1つの戦略だと思います。ただし、財務・会計は、2次試験でも重要科目ですので、苦手では済まされません。徹底的にやる必要があります。

 

体力を維持する

 当たり前ですが、何といっても体力、つまり体の健康が勉強を続けるためのベースです。勉強をする(脳みそを使う)のは、大変なエネルギーを使います。私の経験からも、体力があることが絶対的な条件になると思っています。
 当たり前のことで恐縮ですが、規則正しい生活で食事、睡眠に気をつけて、適度な運動を心がけることです。といっても、忙しいサラリーマンですと、上司や同僚などに事前に説明し、場合によっては協力をお願いしておく必要があるかもしれませんね。勿論、家族の協力は必須です。
 若い時は余り感じなかったですが、年を重ねると、体を動かさないと体力が直ぐに落ちます。体力が落ちると、体を動かすのが億劫になりますし、気力が萎え易くなります。
 これを避けるためには、散歩などの軽い運動から始めて良いので、意識して運動の習慣を付けることが重要だと思っています。適度な運動を続けていると何歳になっても、体力は衰えないどころか、増進させることも可能です。


 次回は、勉強方法って何やったの(その2)、と題して書かせて頂く予定です。

 

 

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