知ってて損をしないIT業界の契約

第4回 プログラムのリース契約

概要

ITという言葉が使われるようになったのはここ10年来でしょうか。ITに関わる法整備は遅れているのが現実です。現在のITに関わる契約の現場からの情報提供 いたします。

前回、予算上の取扱いについて掲載いたしましたが、その際ご紹介した「リース契約」について掲載します。
「リース契約」は、賃貸借契約ともいいます。言葉のとおり、リース対象物を借りて、その対価を支払う形態になります。プログラムの場合、このリース対象物というのが、「プログラムの使用権」になります。実際の手続きは以下のようになります。

 

 

「リース契約」は、リース対象物が所有権を有するもの(ハードウェア:コンピュータやプリンタ等々)を前提とした制度でしたが、最近(2000年12月国税庁の通達)になって、プログラムの「リース契約」明確化されました。 しかしながら、著作権保護の観点から、プログラムに対しての「リース契約」は、ベンダー側で認めていないケースが多く見受けられます。

特に、海外では、プログラムの使用権取得にあたっては、「リース契約」というより「使用料契約」という契約形態が殆どです。

その理由として、「リース契約」が契約の商流を不明確にしてしまうからです。
「リース契約」ではリース会社がユーザに使用権許諾します。その上、リース会社がユーザから債権回収が不可能と判断した際は、他の顧客へ転売することが可能です。
そのため、最近話題によくあがる、SOX法(サーベイ・オクスリー法)でも規制されていますが、「使用者は誰か、販売者は誰か」と、契約の商流を明確することが難しくなります。したがって、海外ベンダのプログラムの場合、契約条件として「リース契約」を認めていないケースが殆どとなっています。

しかしながら、ユーザの立場から考えると、資金調達が安易にでき、資産を持たずに使用権を取得できる(短期的使用が可能)ことから、プログラムの「リース契約」は有意義なものといえるでしょう。また、ベンダの対場から考えるても、より多くのユーザに取扱いプログラムを提供できることから有効に活用しようという傾向があります。

最近はマイクロソフト社もソフトウェアのレンタル(短期的使用料契約)に踏み切りました。ユーザは、確実に短期的使用、資金調達の簡便さを求めています。

日本版SOX法が、2008年4月から施行されることになります。その際、プログラムの「リース契約」において、どのような形態になるか今のところ分かりませんが、より活用しやすい、より明確な判断が適用されることを望みます。

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筆者紹介

株式会社ビーエスピーソリューションズ

総務部 西別府好美

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