ITSM実現のための機能・組織 SMO設置のススメ

第2回 SMO(Service Management Office)の機能と活動モデルのご紹介

概要

ITサービスマネジメントを専門に受け持つ組織「SMO(Service Management Office)」を解説するコラム。 ITサービスによる事業への貢献と継続的な成長を担うSMOの設置と効果ををご紹介します。

第一回では、ITサービスマネジメントを専門に受け持つ組織として注目されている「SMO(Service Management Office)」の概要をご紹介しました。第二回では具体的なSMOの活動モデルについてご紹介します。

SMOによるマネジメントコントロールで確実にPDCAサイクルを実現

SMOの機能は3つ。「サービス統括」「マネジメント機能」「モニタリング&コントロール」で構成し、主なフレームワークとしてはITIL V3、COBITを活用します。サービス統括はITサービス全体を管理し、ビジネス要件からポートフォリオを管理し需要、財務を司ります。

 

マネジメント機能では、PDCAサイクルのP(Plan)およびD(Do)の役割を担い、ITILフレームワークを活用してサービス要件を実現するための設計・計画および承認を行います。CSF/KPIを設定し実際のサービス提供を行います。多くの企業がこの段階までは積極的に推進するものの、その後はプロジェクトが解散するなど停滞してしまいます。 モニタリング&コントロールは、PDCAサイクルのC(Check)およびA(Action)の役割を担います。COBITの成熟度やコントロール指標を活用し、マネジメント機能で計画したことが実現されているかどうかを監視し、改善施策を推進します。

■SMOの活動モデル

 

重要なのは、ここからサービス統括、マネジメント機能に再度立ち返り、継続的な活動を推進できるかどうかにかかっています。つまり、ITサービスを提供するための役割と責任を明確にした機能・組織としてSMOを設置することによって、PDCAサイクルを確実に遂行し、成果を得ることができるのです。

 

 SMOの設置にあたっては、当初は限定したスコープで活動し、確実にPDCAサイクルを確立しつつ全体に拡大することをお勧めします。

 

■用語解説

 

ITSM(IT Service Management)

ITサービスを提供する企業などの組織が利用顧客のニーズに合致した適切なサービス提供を実現し、その運用の維持管理ならびに継続的改善を実現するマネジメント活動全般

 

PMO(Project Management Office)

大規模な組織において、組織全体のプロジェクトマネジメント(PM)の能力と品質を向上し、個々のプロジェクトが円滑に実施されるよう支援することを目的に設置される専門部署

 

VMO(Vendor Management Office)

製品やサービス内容を多面的に分析・評価し、最適なベンダーを選定するプロセスを請け負う専門グループをIT部門内に設置すること

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筆者紹介

株式会社BSPソリューションズ 藤原達哉

メーカー、ユーザ企業、パッケージベンダ、SIerなどの企業に在籍し、様々な立場でのITサービスにかかわる業務を経験。ITサービスにおける「提供者」側と、「顧客・利用者」側の双方の立場で業務を遂行した経験を活かして、お客様のITサービスマネジメントの実現に向けた各種サービスを提供しています。
・ITIL Manager V2 / ITIL V3 Expert
・itSMF Japan 変更管理プロセス研究分科会 座長、SLA分科会メンバ

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