もう、システム管理者なしではビジネスできない~No Administrators, No Business.~

2023年7月12日(水)に第17回「システム管理者感謝の日イベント」を開催、今年度は「もう、システム管理者なしではビジネスできない ~No Administrators, No Business.~」をタイトルに据え、ハイブリッド形式(会場来場型・オンライン視聴型)で行われました。今回は、企業における「必要不可欠なシステム管理者(Essential System Administrators)」の心構えに言及するとともに、最先端テック企業のITサービスの裏側や今話題のChatGPTの企業事例を3つの講演プログラムで紹介いたしました。

 

目次
動画掲載
開会の挨拶
基調講演 技術者「育成」のパラダイムシフト:主体的な学びと成長を引き出す人材育成
特別講演 ChatGPTの登場で始まるシステム管理の新しいパラダイム
特別講演 システム運用体制の必要性(ITサービスマネジメントの定着)
システム管理者アワード
閉会の挨拶
最後に、事務局から皆様へ

動画掲載

感謝の日イベントについてアーカイブ動画を公開します。ご参加いただくことができなかった方はぜひご覧ください。

※LINE Financial株式会社については、アーカイブ動画を非公開としています。

第17回システム管理者の会 感謝の日イベント  もう、システム管理者なしではビジネスできない ~No Administrators, No Business.~

 

開会の挨拶

今年で第17回を迎えるシステム管理者感謝の日イベントは、
システム管理者の会 推進委員 代表であるNTTコムウェア株式会社の今里 亘代表による開会の挨拶から始まりました。

今里 代表から、4年ぶりに日経ホールで開催すると同時にオンライン配信もしていることを述べた後、
システム管理者感謝の日についての説明やシステム管理者の会の主な活動内容、
そして各セッションの見どころについての紹介がありました。
あわせて本イベントの趣旨である「システム管理者感謝の日」の理念と活動を推進する「システム管理者アワード」年間表彰についても
紹介いただきイベントが開幕いたしました。

写真:NTTコムウェア株式会社 今里 亘 代表

 

基調講演
技術者「育成」のパラダイムシフト:主体的な学びと成長を引き出す人材育成

まず最初に、株式会社リコーの辻様から、
技術人材育成とその変革ポイントということでリコー様の取り組みを交えながらご講演いただきました。

日々目まぐるしいほどの技術進化と、若者のキャリア観・就業意識の変化があるということを
冒頭に述べられていました。

「学習・成長」する本人と、本人に携わるマネージャーの思惑と、
どのように実践して、学習や育成を構築していくのか。
リコー様では、「人的資本の3本柱」があり、「①自立」「②成長」「③”はたらく”に歓びを」を掲げ、
「リコーデジタルアカデミー」を開講し、リスキリングに注力されており、
加えてマネージャーに求められる新たな役割・スキルを養うべく「リコー・マネジメントカレッジ」も推進されている
ということには驚きました。

「社員のための働きがい改革」の一環で構築された
「自律を引き出す育成プログラム」と「テクノロジーやAIを活用した学習支援とスキル管理」
とても参考になる講演となりました。

写真:株式会社リコー 人事部 タレントディベロップメントCOE室長 辻 真樹子  様

 

特別講演1
ChatGPTの登場で始まるシステム管理の新しいパラダイム

次に、日本マイクロソフト株式会社の蒲生様から、
全世界的に流行しているChatGPTを始めとする「生成型AI」に関してご講演いただきました。

ご所属の「Microsoft」からリリースされているものについても話題にふれていただき
生成型AIの概念の説明から、使用する上での留意点について述べられていました。

「生活と仕事」「厳密と独創的」という4象限に、GPTに期待される用途を
簡易的にマッピングするなどといったわかりやすい内容でした。
使用上の留意点として、「優良なプロンプト」が必要ということも、理解しやすい内容でした。

今後はプラグインも増えて、より様々な内容が生成できるだろうという予測で、
とても刺激的であり充実した時間で、もっと話を聞いてみたいという講演でした。

写真:日本マイクロソフト株式会社 カスタマーサクセス事業本部 クラウドソリューションアーキテクト (Data&AI) Azure OpenAI Champ  蒲生 弘郷  様

 

特別講演2
システム運用体制の必要性(ITサービスマネジメントの定着)

最後に、LINE Financial株式会社の岩井様から、
日々発生する運用管理について、自社の取り組みを交えながらご講演いただきました。
「運用」をするなかで、価値向上をするために気を付けてきたことを述べられていました。

「ITSSとCCSF」ということで、職種の定義をサービスマネージャの定義・スキルへ合わせていく必要がある。
ということは、イメージができても実践ができている企業は少ないのではないでしょうか。
※ITSS:ITスキル標準。ITサービスの提供や利用に必要とされる能力を明確化、体系化した指標。
 CCSF:ITSS等、スキル標準の参照モデルとして位置付けられている。

システム運用について、自社のことを事例に挙げ、またご自身がなさっている定着活動についても
赤裸々にお話をしていただきました。

・チーム内では同じ品質で対応可能にすること(作業漏れをなくす)
・手動での工数をなくすこと
・エンジニアリングスキルの向上

といったことを共通認識とし、品質向上に邁進されているということで、
とても参考になる講演となりました。

写真:LINE Financial株式会社 システム運用チーム マネージャー 岩井 健男  様

 

第6回 システム管理者アワード

基調講演、特別講演を終え、今回で記念すべき6度目の開催となる「システム管理者アワード」の表彰が行われました。「システム管理者アワード」は、システム管理者の会の理念に共感いただき、その活動を実践している企業もしくは 個人を対象に当会から表彰を行っています。
6回目となるシステム管理者アワードの活動紹介では、6社様が表彰されました。
「キヤノンITソリューションズ株式会社」様
「コープデリ生活協同組合連合会」様
「東急建設株式会社」様
「株式会社アイネス」様
「エスアイエス・テクノサービス株式会社」様
「株式会社スタークラフト」様
そのうち以下の3社様にご登壇いただきました。

 

キヤノンITソリューションズ株式会社はシステム運用の現場で起こっていた、様々なオペレーション業務に関する課題、それに伴うモチベーションの低下などの課題がありました。現場の声を拾い、よりよい環境にするべく、運用改善活動と表彰式(赤バラ活動)を実施いたしました。
運用品質の維持・向上、モチベーションがいかに大事かを知ることができる内容となっております。

※本取り組みをご参考にされたい方は、システム管理者の会ポータルサイト「シス管アワード表彰(キヤノンITソリューションズ株式会社様)」をご覧ください。

写真: キヤノンITソリューションズ株式会社 青山様

 

コープデリ生活協同組合連合会様では、2013年に新たに行動指針を制定しました。この行動指針の浸透のために「イイネ!カード」という名刺大のカードを作成した取り組みを2014年より開始いたしました。
2022年度末100万枚以上もの交流が生まれるほど活動が広まっています。
他にも「エピソードブック」や「超イイネ!の日」など、さまざまな取組みを実施されています。

※本取り組みをご参考にされたい方は、システム管理者の会ポータルサイト「シス管アワード表彰(コープデリ生活協同組合連合会様)」をご覧ください。

写真:コープデリ生活協同組合連合会 炭田様、村山様

 

東急建設株式会社様では、「人材」を最大限に活かせる組織・風土の実現を目的に、社員同士が気軽に感謝・称賛を送り合うことができるデジタルサンクスカード「TeamSticker」を2022年から導入しています。
コロナ禍でテレワークが増えていく中、温度感のあるコミュニケーションが難しいと実感され、加えて他部署の業務への興味・関心・理解が薄いという問題点の解決のために活動をされた内容をインタビューさせていただきました。
社内でデジタルサンクスカードの普及率がどんどん広がっていく図はとても印象的でした。

※本取り組みをご参考にされたい方は、システム管理者の会ポータルサイト「シス管アワード表彰(東急建設株式会社様)」をご覧ください。

写真:東急建設株式会社 鈴木様、三木様

 

今回、表彰されました6社様には、システム管理者の会より賞状と記念盾、副賞としてカレーを100個贈呈させていただきます。

また、今回ご登壇頂けなかった株式会社アイネス様、エスアイエス・テクノサービス株式会社様、スタークラフト株式会社様の記事につきましては、下記のリンクよりご覧ください。

システム管理者の会ポータルサイト「シス管アワード表彰(株式会社アイネス様)」

システム管理者の会ポータルサイト「シス管アワード表彰(エスアイエス・テクノサービス株式会社様)」

システム管理者の会ポータルサイト「シス管アワード表彰(スタークラフト株式会社様)」

閉会の挨拶

第17回のシステム管理者感謝の日イベントは、システム管理者の会 推進委員 副代表である株式会社アークシステムの小出 誠 氏の挨拶にて終了しました。小出 副代表からは、システム管理者の会の主な活動内容の中で「システム管理者アワード」の応募案内と、今期の「認定講座」の募集日程についての説明がありました。

写真:システム管理者の会 推進委員副代表 株式会社アークシステム 小出 誠 様 

 

 

最後に、事務局から皆様へ

第17回システム管理者感謝の日イベントにご参加いただき、誠にありがとうございました。来年度も「システム管理者アワード」の年間表彰を予定しておりますので、ぜひともシステム管理者への感謝の活動や、取り組み内容を当会までご連絡ください。今回は、コロナ禍以来4年ぶりのリアル開催、またシステム管理者 感謝の日イベント初のハイブリッド開催となりました。
認定講座は、既にオンライン形式で実施しておりますが、その他のイベントに関しても開催を計画中です。今後も、個人会員や賛同企業の皆さまのお役に立つ企画を考え、セミナーやイベントを開催していきます。引き続き、システム管理者の会の活動へのご参加をお待ちしております。

※本イベントの詳細プログラムや講演者の情報などは、システム管理者感謝の日イベント特設サイトをご覧ください。 アーカイブ動画については、こちらをご覧ください。