開催報告

第13回リーダーズミーティング

システム管理者の会では8月22日(水)に「第13回リーダーズミーティング」を開催しました。

リーダーズミーティングはこれから企業の情報システムに関する企画・運営に関して主導的な役割を担う部門長・リーダークラスの方を対象に、最新のシステム管理にかかわるテーマを取り上げ情報交換・共有の場を提供しております。

今回はシステム部門に起こる「変化」をテーマに取り上げました。
システム部門が行う業務は近年の「クラウド化」によるシステム基盤の変化や、「デジタル変革」のキーワードに代表される事業貢献型のシステム投資への変化など、さまざまな変化の波が押し寄せています。
当日は普段情報システム部門のマネジメントを担当する方を中心に、さまざまな業種、企業規模、企業形態の組織でシステム部門に関わる方がお集まりになり、次のシステム部門に必要な「変化」への対応について考える機会を持ちました。

目次
講演 「変化に強い」エンジニアの育成 ~情報システム部門の「できること」を広げるには?~
テーマディスカッション
システム管理者の会より

講演 「変化に強い」エンジニアの育成 ~情報システム部門の「できること」を広げるには?~

冒頭の講演には、パナソニックITS株式会社 技術管理部 開発推進課 技師である黒田 光洋(くろだ こうよう)氏にご登壇いただき、自身の経験をもとにした「変化に強い」エンジニアの育成についてお話をいただきました。

黒田氏は自身のシステム部門がコスト削減で部員を削減されながらも、ピンチをチャンスにと積極的な省力化や自動化に取り組むことで内製化による技術力向上や不要な工数削減など「変化」を実現した経験を通し、2018年4月に「『ひとり情シス』虎の巻(日経BP社、著者名の成瀬 雅光はペンネーム)」を刊行するなど積極的な活動を展開されています。

講演ではシステム管理者としての活動のほか、予算取りや協力ベンダー・コンサルなどとの活動など多くの実体験を踏まえた話をいただき、「協力ベンダーには作業を丸投げせず、むしろ自分の技術力向上のために積極的に情報交換できる関係にする」「失敗をしないようにするあまり外部委託となるのは、技術者として自分で経験する機会を逸している」など、システム管理者の普段の活動の中にも変化を呼び込む多くの機会があることを紹介いただいています。

また自社が内製化に向かった結果、定時帰宅や休暇もとれるようになった背景として、ベンダー依存せずに自分で出した答えが現実解答であり、自分で手を動かし頭で考えて学び続けることの重要性を説明いただきました。

 

テーマディスカッション

後半は8名程度の小グループに分かれて「情シス部門のエンジニアがこれから必要になるスキルとは?」というテーマで参加者同士、ディスカッションを行いました。

参加者全員に配布した付箋紙に各自が考える「情シス部門のエンジニアとしての自身/自社の課題」「情シス部門のエンジニアとして今後どうしていきたいか」などを記入してもらい、グループ全員に紹介し、考えを共有しながら進めました。異なる業種や立場の方の意見が多く共有される中で積極的な質問交換が行われ、予定時間を超えて議論が行われました。

ディスカッション後の各グループのまとめ発表では「明確でない自社の人材育成のプランがシステム管理者の成長を妨げているのでは?」「技術力も必要だが事業部門のビジネスモデルを理解するコミュニケーション力も重要」など積極的な提案が紹介され、参加者同士で新たな気づきを得られたのではないかと思います。

 

システム管理者の会より

最後にシステム管理者の会より当会の紹介をいたしました。ディスカッションの発表でも「ヒューマンスキルとテクニカルスキル」の向上が必要である、とのまとめ発表もあり、当会の次年度のシステム管理者認定講座を通し、スキルアップにぜひご活用いただきたいとご紹介し、閉会となりました。

システム管理者自身が積極的に学びの機会を求め、部門のみならず会社をけん引する情報システム部門として活躍できるよう、当会も引き続き積極的な情報発信と機会提供に努めてまいります。