トータルコスト削減と運用安定化の要(カナメ)

システム運用管理者や開発者にとって、電源や空調は水や空気と同じように「あって当たり前」の存在ではないでしょうか。しかし近年のサーバー高密度化や様々な対策要求に伴い、かつての汎用機(レガシー)のような、各種設備や温度・湿度をはじめとする環境の高度な監視・制御が必要になりつつあります。財団法人日本情報処理開発協会(以下、JIPDEC)の統計では、地震・火災や電源・空調など設備対策を必要とするものに起因するシステム停止原因の割合は約3割に上り、システム安定稼働対策の最大の要因となっています。一方で、設備は総務やビル管理業者・設備業者に任せきりで、詳細は知らないという例が多いと聞きます。本当にそれで良いのでしょうか。本稿では、経験に基づきこれらの実態について解き明かしていきます。

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