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職場のメンタルヘルス 第4回 広がる職場のうつ
2007年11月28日 13:11

  今回は、メンタルヘルスとうつについて紹介します。
 
 現在、年間の自殺者が増加傾向にあります。1998年から連続して3万人を超えている状態が続いています。その背景にはうつ病患者の増加も一因としてとらえられています。
 厚生労働省の調査では、全国でのうつ病患者数は2002年に70万人を超えたと言われています。一般的に、ストレスが原因で発症する心の病気としては、うつ病以外には、適応障害やパニック障害などの神経症、胃潰瘍やアトピー性皮膚炎・耳鳴りなどの心身症があります。
 
 うつ病には誰もがなる可能性があると言われます。実際、最近では身近な人たちの中にもごく普通にうつ病になる人が出始めてきていると思います。ただし、早めに医師の治療を受けて休息をとれば回復する病気です。何と言っても、早期発見が大切です。一般的に、うつになる人というのは真面目で責任感の強い人が多いと言われています。それだけに、本人も頑張りすぎてしまうので、発見が遅れることがあります。ですから、周囲の人がいつもと違う変化に気づいて早めに声をかけて、本人にも対処してもらうことが必要になります。また、まだまだ病気に対する理解不足も手伝って、周囲から偏見の目で見られるのではないか、弱い人間と思われるのではないか、このまま直らないのではないか、少し休めば直るのではないか、といった誤解があるようです。そのために、周囲が気づいて声をかけても、心療内科や精神科を受診するまでに大きな壁があるようです。
 
 まずは、このような誤解をなくすことが大切だと思います。うつは誰でもなる可能性のある病気で、ある説によれば、4人に1人が一生の間にうつになっているという説もあります。自分で気づいて早めに対処できればそれにこしたことはないと思います。うつ状態のサインとしては、次の項目で確認してみてください。
 
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 これらはあくまでも一般的なチェックリストですので、あてはまるからといって、すぐにうつ病ということではありません。他の身体的な病気からも同じような特徴が出ることもあります。ただし、不安な場合には早めに医師を訪ねることをお薦めします。早期発見は早い回復につながります。
 
一般的に、医師から処方される抗うつ薬は効果が表れるまでに2~3週間かかり、症状が改善するまでには早い人で3~4ヶ月かかるとされています。 人によってはもう少し長くかかるようですが、必ず症状は良くなっていくので、無理をせずにきちんと直すことが大切です。うつ病のときには、脳の中にある神経伝達物質が減るために、様々な信号が伝わりにくくなっているとされています。そのため、ゆううつ感や物忘れなどの症状も出ているようです。 きちんと医師の指示に従って症状を緩和して、職場復帰をしている例も最近は数多く聞くようになってきました。ただし、医師の指示に反して急いで職場復帰してしまうと、また悪くなるということも耳にしますので、いずれにしても医師の指示に従って適切に直してください。
 
仮に、職場でうつと見られる人がいたら、周囲の人は、次のような対応は避けてもらいたいものです。
 
周囲が避けたい対応
 
  • 頑張れ、と励ます。
  • もっと気軽に考えろ、となぐさめる。
  • 根性で乗り切れ、と叱咤激励する。
  • こんなことで将来どうするんだ、と動機づけようとする。

健康なときには、これらを言われても一向に問題はないでしょうが、うつになっているときには、頑張りすぎて身動きが取れない状態になっている人を追い詰めるだけです。ですから、前回紹介したような姿勢で『聴く』ということが大切になります。私には充分に理解できないかもしれないが、話しを聞かせてもらいたいという真剣な姿勢です。このとき、心の内を聴いていくという姿勢が大切です。その上で、医師の診察を勧めて、(本人が心療内科もしくは精神科の受診を望まない場合には、まずは身体の不調を診てもらうために内科を利用する)医師の判断のもとで適切な対応を決めていくことが肝心です。

 職場復帰については、厚生労働省から「職場復帰支援の流れ」が示されています。参考に下記引用しますが、是非「平成16年度 職場復帰支援の手引き」全体も参考にして戴きたいと思います。
 メンタルヘルス上の問題が起きても、きちんと会社として取り組んで支援してもらえるということが分かっていれば、心の病気になってしまった本人だけでなく、それ以外の人たちにとっても安心して働ける会社であるという認識につながると思われます。

◆職場復帰支援の流れ  厚生労働省    平成16年度 職場復帰支援の手引きより

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次回は、安心して働ける健康度の高い職場づくりについて紹介します。

人材育成
職場のメンタルヘルス

各企業におけるメンタルヘルスの取り組みはここ数年かなり熱心になっているように思います。その背景には、うつなどの心の病気で仕事を離れる、もしくは会社を去って行くといった従業員の数が増加しているからでしょう。多くの企業でメンタルヘルスに対する取り組みが熱心になっている一方で、依然として心の病気にかかる従業員の数が減らないという状態が続いています。その理由としてはいろいろなことが絡んでいると考えられますが、今月からの連載では、メンタルヘルスの現状と課題、その対策について紹介いたします。

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筆者紹介

伊藤 弘子(いとう ひろこ)

1986年株式会社ビジネスコンサルタント入社。営業職を経て、コンサルタント部門へ移籍。メンタルヘルストレーニング、セルフエスティーム向上トレーニング、モチベーションの高いチーム・部下を支援するマネジャー研修に力を注いでいる。

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