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JMC ISO20000 第14回 「ISO20000の規格について(14)」を掲載
2008年12月10日 15:43

「ISO20000の規格について(14)」

それでは、今回は、『7.2 事業関係管理』について、お話したいと思います。
事業関係管理は、サービス提供に関係する関係者を識別して、適切なサービス提供と対応を行うことが求められております。
対象は、顧客及び利害関係者(利用者など)になります。

この要求事項をまとめると主に以下のようなことが求められています。

最低限必要なのは、適用するサービスとSLAの内容に直接関わる自組織以外の関係者です。

(1)顧客と利害関係者を識別し、文書化すること
(2)顧客とのSLA及びサービス内容についてのレビューをすること
(3)SLA及び契約の変更方法を定めること
(4)苦情処理プロセスを確立すること
(5)顧客満足を収集し、フィードバックする仕組みを確立すること

この中で、日本の文化では合わせにくい要求があり、実際の業務に組み込んでいくと頭を悩ます項目が あります。
それは、「(4)苦情処理プロセスの確立」です。この苦情処理プロセスの確立では、まず最初に「正式な苦情」を定義する必要があります。次に、顧客と、定義した苦情について、合意を得る必要があります。
この要求事項は、事前に、責任を持って対応する苦情を顧客とコミットメントすることで、サービス提供者側は、関係のない苦情に責任を負わないことを目的としています。
欧米文化らしい要求事項で、日本ではなかなか理解しがたい内容です。

この要求事項の実現にあたっては、まず、自社が責任を持って対応しなければいけない苦情とは何なのかを 明確にすることが必要です。
その時に、考えることは、自社以外のトラブルや問題で苦情が発生した場合に、自社の責任として範囲に 「入れるのか」、「入れないのか」ということです。
例えば、サービスの一部を外部企業に委託していて、その委託業者の担当員の対応が悪く苦情が発生したり、 委託業者のインフラが脆弱なため、サービスに影響がでて苦情が発生した場合、その苦情を自社が責任を 持って対応すべき苦情とするのか、それとも外部委託業者に責任を持ってもらう苦情なのかを検討します。
苦情の定義が決定したら、次は、合意方法です。
実現例をあげますと、SLAの中に苦情の定義を入れて、SLAの合意とともに苦情についても合意を 得るようにしたり、仕様書や運用手順書などがある場合は、その中に入れて、顧客の合意を得るなどが あげられます。

また、特に仕様書や運用手順書がない場合には、顧客に対してのSLAやISO20000についての導入説明資料を 作成し、その中で苦情体制と銘打って、苦情の定義を入れ、会議で説明し、合意を得るというやり方もよいかと 思います。

なかなか、説明しにくい部分ではありますが、「さらに、お客様に安心したサービス提供をする為に、 真摯に苦情を受付、対応する体制を構築しました。」と説明していただければ、きっとお客様もご理解されると 思います。

合意方法については、現在の顧客との形態(契約のやり方やサービスの提供の仕方)に合わせて、 実現方法を検討してください。

その他、(1)(2)(3)などは、現在実施しているやり方をベースに、実現方法を考えると問題ないでしょう。 (5)についても、ISO9001の『8.2.1顧客満足』で要求されていることとほぼ同じですので、ISO9001の参考書など から実現方法を検討するとよいでしょう。

では、次回は、「7.3 サプライヤ管理」についてお話したいと思います。
ITSM/ITIL
JMC ISO20000

ITサービスマネジメントシステムの国際規格「ISO20000」を解説するコラム。 要求事項ごとに考慮すべきポイントを交え、スムーズに構築を進めるノウハウをご紹介します。

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筆者紹介

株式会社JMCリスクソリューションズ 吉岡努

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