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ITIL活用のアイデア 第2回 情報システムの規定を見直そう(2) ~ITIL®を規定に取り込もう~
2008年12月03日 15:06

"ITIL®を規定に盛り込むには?"
 前回の規定の構成を考えている頃、巷ではITILが話題になり、 私のところへあるベンダーさんが訪ねてきて、ITILのツールを売り込みに来ました。 私が"ITIL以前に、うちでは規定を作っています。"というと、営業の人に "いまどき規定を作っている場合じゃないですよ。乗り遅れますよ!" と言われました。
(もちろん私はムッとし、そのベンダーさんとはそれ以来口を利いていません。)

 従来の汎用機をベースに作られた規定の中にITILを盛り込むにはどうしたらいいんだろう。。。 前回お話したように、ポータルで規定の目次を表すことは非常にわかり易いのですが、いざ、ポータルにITILの要素を盛り込むことは 簡単なようでなかなか難しいものです。
ご承知のとおり、ITILv2では、「サービスサポート」と「サービスデリバリ」があります。
前者は、システムの障害対応を中心に、後者は、SLAを管理するための管理について書かれています。

では サービスサポートの部分を規定に盛り込んでみましょう。

サービスサポートは、規定ではどこに位置するのか?
業務に関する規定は一般的には、図のように流れていきます。
081203_01.png
サービスサポートの5つの管理は、「運用」と「保守」のあたりでうろうろして、どちらに属するとも言えず うまく表わせません。
081203_02.png
規定が求めているもの
業務関連の規定には 必ずドキュメントを作り、承認を受けることを求めているはずです。
開発計画書、基本設計書、詳細設計書、・・・ 移行計画書、移行確認書、・・・・
そうです、業務の各ステップは 必ずドキュメントの承認という形で終結します。
ここで、この流れを人の作業の流れではなく、"ドキュメントが出来る流れ"という視点で見てみましょう。
(開発ドキュメントは、アプリケーション設計の他、インフラ設計、運用設計などのドキュメントも含まれます。)
インシデントが運用環境に発生し、何らかの変更の必要が生じた時 開発ドキュメントのどこかには必ず変更がかかります。変更という作業は、乱暴な言い方かもしれませんが、これから行おうとする変更作業についての開発ドキュメントを修正する作業ではないでしょうか?
変更管理を、最終的には、開発ドキュメントを変更する行為、と捉えれば、下記のようなモデルが考えられます。
081203_03.png
業務規程の関連
この例は、1つのモデルですが、下記のような感じで絵にしてみると、規定の関連を視覚的に把握しやすくなります。
 最近ではJ-SOX対応ということで、皆さん規定を色々作られていると思いますが、ただ規定を作るのではなく、その関係を考えて、絵に描いてみると、きっと判り易い規定が出来ると思います。
081203_04.png
サービスデリバリを規定に盛り込むには?
次に、サービスデリバリですが、この部分は、業務の流れではなく独立性の強い管理のため、SLAの規定の下に4つの規定をぶら下げれば格好がつきます。
ただし 可用性管理、ITサービス継続性管理は セキュリティと密接に結びついてくるので 他のセキュリティ関連の規定とどのような関係にあるのかを考えなければなりません。
これは、各社のセキュリティポリシーでどう定義されているかで結びつきは変わってくると思います。
ここでは、ITサービス継続性管理規定を、セキュリティの規定にしてみました。
081203_05.png
情報システム規程 ポータル画面
 前回、規定を「管理規定」・「業務規定」・「セキュリティ規定」の3つの分類で分けてみました。
それに、今回のITIL関連規定をはめ込むとともに、今回触れなかった多くの規定をマッピングすると、規定の概要が一目でわかり、非常に探しやすいポータルが出来ると思います。

 以上、今回は、ITILに関連するところの規定を、"どうやって見やすくするか"についてお話ししました。

 また、今後、ITIL V3 になると、形が変わったり、分類の視点も変わってくるかもしれません。

 あくまでも、今回は、私の視点でのマッピングですが、皆さんの会社の既存の規定を絵で整理して見ることをお勧めします。絵にする過程で、議論が生まれ、みんなの規定への興味が湧くことを期待しています。
081112_01 (1).png
規定全体のポータルの例
081203_06.png
ITSM/ITIL
ITIL活用のアイデア

J-SOX対応で、規定の追加、見直しをされ、苦労されていませんか?? 場当たり的な対応で、規定の全体的な構成に矛盾や不整合が起きていませんか?? 情報システムの規定の見直しにITILを活用するアイデアを4回のシリーズで提供いたします。

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筆者紹介

高松 力(たかまつ つとむ)
1954年生まれ。オーディオメーカーにて18年間 製品設計を行い、
その後同社IT部門およびその関連会社にて12年間 事業所の情報
システムおよび全社インフラ統括と幅広い範囲のインフラ・システム
構築を経験。特に近年は データセンターの構築を行うと共に IT
運用全体のベース部分(ITILベースの運用標準化)に注力。設計
時代に培った“システムのユーザー側としての視点”と“製造業
の業務プロセスの経験”を生かし、常にITを異なった視点から眺め、
提案する事をモットーに活動されています。

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