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システム運用設計者が改革者になる日 よりよいITサービス提供のための運用設計の重要性とは
2011年12月14日 08:32


運用設計の考え方

システム管理者として活動する皆様は、昨今のクラウド化や仮想化などのIT技術の変化に直面しています。さらに企業にとってコアとなるシステム以外を外部サービス利用するなど戦略的な動きに関係することが多くなってきています。

その様な変化と運用設計は密接に関係しています。システム管理者は、どのように運用設計を考えれば良いのでしょうか。

 

これまでの『運用を行う』から『ITサービスを提供、利用する』へと方向転換が求められる中、まずは、現在の運用をサービス視点で捉え直し、継続的に維持、向上させるためのITサービスマネジメントの考え方を適用することを考える必要があります。

運用設計は、一度作成すれば終わりではなく、IT技術への追従や継続的改善活動を繰り返すことで見直しが実施されなければなりません。

そのためには、システムのライフサイクルを踏まえた『運用設計』をきちんと実施することが必要不可欠であると言えます。

 

運用設計のポイント

本番運用開始後は、品質向上やコスト削減などの様々な要求があります。

要求に対し、まず、運用設計段階で品質やリスクを考慮した運用の標準化ができていなければなりません。変化する環境に対し、場当たり的な対応をしたのでは、将来、品質やリスク、コスト面で問題になります。

その点で、システム運用管理者の皆様は、頭を悩ませているのではないでしょうか。

システム管理者の皆様は、運用設計の見直しを行う際に次の4点を考慮すべきと考えます。

 

1. 運用の品質維持向上、リスク回避を考慮して標準化する(Process)※大前提

2.効率化を目的に自動化(人手を介さない)を行う(Product

3.担当者の戦略的人材育成、ローテーションを考慮する(People

4.将来、ソーシング活用が可能となる考慮をする(Partner

 

運用設計において、4つの"P"のバランスが今後のIT戦略に対応する運用の全体最適実現の鍵であることは確かです。

 

運用設計の体系

我々は、運用設計を大きく『方式設計』、『運用設計』、『評価設計』と3つの設計に分類しています。

 

『方式設計』では、システム概要や役割・期待、方針、規定、運用標準などの事前に統制上決定しておくべき定義を設計する。

『運用設計』では、『方式設計』で定めた内容に基づき、実際に運用する上で必要となる運用要件や管理プロセス、運用管理、オペレーションなどを設計する。

『評価設計』では、『方式設計』で定めた内容に基づき、評価項目について、実際の測定方法や評価方法、レポートなどを決定する。

 

開発されたシステムを円滑に本番化した後、発生する様々な問題を考慮すれば、これらの運用設計を適切に実施し、運用の標準化を実施しておくことが必要です。

運用設計は、これからのIT技術導入、運用改善活動、アプリケーションシステムの新規開発においても必要になるのです。

 

運用設計のライフサイクル

運用設計の見直しは、ライフサイクルで考えることが重要です。

システム管理者の皆様は、運用設計を見直すタイミングを明確にして取り組むことが必要であると考えます。

 

運用設計は、運用方式(目的や定義、役割など)の内容を検討するところから始まります。その後、開発段階では、開発作業と並行で運用設計を行い、開発後の本番運用受け入れに向け、計画を立案、検討し、開発後は、開発から運用への引き継ぎ審査を行い、本番運用が開始されます。

ライフサイクルを実現するために重要な運用設計は、評価設計です。運用設計のライフサイクルを実現するためには、運用の評価項目を予め明確にしておき、評価、改善活動を継続して実施して行くことが必要となります。

どのポイントで評価をするのかを初期段階で明確にし、それにもとづき、運用設計を見直す考え方が必要になるのです。

 

昨今、主要成功要因(CSFcritical success factors)、重要目標達成指標(KGIkey goal Indicator)、重要業績評価指標(KPIkey performance indicator)など活動目標を具体的、且つ定量的に決めることに取り組まれているシステム管理者の方が多いですが、取り組みの中では、現状が正確に把握できず、指標値決めも現状を維持する指標に止まっており、改善活動もプロアクティブな活動よりは、リアクティブな活動になっているのが実情です。

それは、運用設計の見直し、改善活動が必要となる警告と言えます。

 

次回からは、『運用設計の体系』を具体的に紹介する記事を掲載いたします。

 

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筆者紹介

株式会社
ビーエスピーソリューションズ  
シスドック事業部 宮下貴行

大手食品メーカ、メガバンク、大手航空会社でシステム企画、開発、運用を経験し、
プロジェクトマネジメントやベンダマネジメントを実績に、
2008年(株)ビーエスピーソリューションズに入社。

2008年からサービス提供側として、ITIL関連や教育事業のビジネスに携わり、
お客様側の視点に立ったコンサルティングをモットーに、
お客様の立場を良く知るコンサルタントとして、
ITサービスマネジメントの実現に向けて日々活動している。

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