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システム管理者のためのBookCafe vol4 今日の一冊:「要求はわかるけど、全部は無理です!」と言いづらい情報システム部・システムベンダーの方へ
2010年12月08日 18:33

システム開発のための要件定義では、経営者、経営企画部、経理担当、エンドユーザー、開発ベンダーなど、多くの関係者から様々な要望が出てきます。これらを取りまとめることが期待される情報システム部の方にとっては、悩みの種なのではないでしょうか?

限られた予算内で全員の要望をすべて満たすことは難しいですし、かといって安易に妥協してしまうと、最後に残るのは誰も使えないシステムだけといったことになりかねません。

要件定義の段階でうまく全体のニーズを取りまとめるための「調整力」があれば、便利だと思いませんか?そこで本日は「調整上手になるための7つのポイント」を、大川敏彦さんの著書『上流工程でステークホルダーの要求がまとまる技術』よりご紹介いたします。

内容紹介

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「上流工程でステークホルダーの要求がまとまる技術」

意見のヒアリングから対立点の整理、調整案の作成、根回しの方法、会議の進め方まで

大川 敏彦()

プロジェクトを迷走させない「調整力」が身につく本!
企業システム開発の最初期に行う要求定義で、数多くの利害関係者(ステークホルダー)の様々な意見や要求の「調整」役で苦労する情報システム部の担当者やベンダーのプロジェクトマネジャーのあなた、出口・行き先が見えなくなったら、ぜひ本書を開いてください。

出版社:翔泳社 http://books.shoeisha.co.jp/book/b73826.html


TAKU'sReview

1.ステークホルダーを漏れなく把握する

ステークホルダーとは、調整の結果に何かしらの影響を受ける、もしくは調整ごとに対して何らかの意見を持っている人の事です。ステークホルダーをあらかじめきちんと把握せずに調整を進めてしまうと、「オレは聞いてない!」という人が後から現れ、今までの苦労が水の泡になる事態にもなりかねません。プロジェクトはあらかじめ期限が決められている場合も多いので、出戻りを極力抑えるためにも、ステークホルダーは漏れなく把握するようにしましょう。

 

2.中立な立場に立つ

対立意見の調整も求められる調整役が特定の立場に身をおいていては、反対の立場にある人は安心して自分が思っていることを話せません。よい調整案を作成する上でステークホルダーの意見は重要な情報源ですので、これは避けたいところ。調整役を務める場合は特定の意見に賛同したり、自分の意見を主張しすぎたりせず、あくまで中立的な立場から振舞うようにしましょう。

 

3.インタビュアーになる

自分ばかりがしゃべってしまっている営業に良い提案ができないように、意見を引き出すときに相手の話を聞かず自分ばかりがしゃべっている調整役の人に、良い調整案は作れません。各ステークホルダーが持つ意見や情報を吸い上げるために、自分が話すのではなく、相手が気持ちよく話せるような配慮をしましょう。例えば質問をするとか、相槌をうつとか、オウム返ししてみるとか、ですね。

 

4.目的・目標を明確にする

漠然と「プロジェクトを成功させよう!」と思っていても、なかなか具体的な行動にはあらわれないものです。プロジェクトを成功させるための条件が、これだけではイメージできないのです。目的や目標を明確にするために、「いつ(When)」「誰が(Who)」「どこで(Where)」「何を(What)」「なぜ(Why)」「どうする(How)」の5W1Hで定義してみましょう。

 

5.前提条件を明確にする

調整の段階ではいろいろな人がいろいろな要望を出してきますが、そのなかでも特に守らなければならないもの、変えられないものが出てくるはずです。例えばあらかじめ予算枠が決まっていたり、カットオーバーの日程はずらせなかったり、といったことが考えられます。それらはプロジェクトにおける「前提条件」ですので、これを動かせない軸として調整案を作りましょう。

 

6.調整パラメータを明確にする

前提条件が動かせない条件であるのに対し、調整パラメータは調整案を作成するために動かしてもいい条件です。全てがすべて動かせない条件であれば、調整案を作ることなど不可能になってしまいます。開発工数がネックであればオフショアを検討したり、ソフトウェアをなるべくオープンソースでまかなうなど、代替案は見つかるものです。プロジェクトをすすめる上でステークホルダーに妥協できることがないか、リストアップしましょう。

 

7.複数案を用意する

例えばITコストの削減プロジェクトであれば、運用保守コストのみで削減するパターン、運用保守コストの削減+新規開発を取り止めにするパターン、開発コストのみで削減するパターンと、複数の組み合わせで調整案を作ることができます。それらを効果の大きさや即効性、実現の難易度などで比較していき、最終的な調整案に落としこんでいきましょう。

 

 物語仕立てで読みやすい構成になっています。

プロジェクトを進めるうえで、いろいろな「調整」にお困りの情報システム部・システムベンダーの方へ、ぜひ手にとって読んでみてください。

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