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システム管理者のためのBookCafe Vol45 ビジネスマンのための「行動観察」入門
2016年09月21日 17:00


ビッグデータの活用は、膨大なデータから今まで見えてこなかった事象を詳らかにし、ビジネスに新たな価値をもたらしますが、同じように私たちの言語化できないニーズや知識の共有に役立つのでは、と期待されているのが「行動観察」の手法です。

今回は、システム管理者の会の協力団体でもある、UNIRITAユーザ会主催「東日本ITフォーラム」の講演テーマでもある「行動観察」について、その手法や効果を具体的な事例に基づいて紹介している書籍のご紹介です。

内容紹介
ビジネスマンのための「行動観察」入門
ビジネスマンのための「行動観察」入門
松波晴人 著

すでにテレビ(『ガイアの夜明け』)やビジネス誌などでも紹介され、話題沸騰中!!

大阪ガス入社後、米国への留学時に「行動観察」を学び、その手法に魅せられ、帰国後に社内で研究所を立ち上げ、日本の「行動観察」の第一人者として東奔西走している筆者が、その手法と、サービス、マーケティング、営業、研修、書店など多くの現場での実際の成果について紹介する。

講談社 紹介文抜粋)

Wadako's Review
魅力的なお店にし、リピーターを増やすにはどうしたらいいのか?
優秀な営業マンはほかの営業マンとなにが違うのか?
工場での作業ミスを減らすための良い方法はないか?
業種・業態問わず「付加価値の提案」や「生産性の向上」に関する課題解決のため、日々試行錯誤がなされています。これらの課題の対象は突き詰めれば私たち人間ですから、私たちの頭の中にあるニーズや心理を引き出すことが重要になります。行動観察の定義は、本書の言葉を借りると、「人の行動を人間工学、心理学、表情分析などの知見を通じて観察・分析することで、問題解決に役立てようとする手法。従来のインタビューやアンケートなどではわからなかった潜在的なニーズ、言語化しにくい知識を共有化する手法」とあり、まさに真の課題を見つけ出し、解決する方法として注目を浴びています。

行動観察の現場では実際にどのようなアプローチで課題を解決していくのか、具体的な事例から見てみましょう。

スーパー銭湯を運営する企業から、「リピーターを増やすためのアドバイスをもらいたい」と依頼を受けた調査員は、とある住宅街の中にあるスーパー銭湯で行動観察を実施することになりました。
まずは行動観察の基本中の基本である、「現場に入る」を実践した調査員は、最初の印象では「全く問題がない」と感じますが、その後2日間に渡り1日15時間、開店から閉店まで滞在した結果、113個ものソリューションを提案しました。
当初の依頼にあった「リピーターを増やす」に関しては、「お客さんが、銭湯でうけたいろいろなサービスの評価をする最後の瞬間」である帰り際に「楽しい気持ちでいる」ことが重要だと考えた調査員が、帰り際のお客様の満足度を上げるための接客を提案しています。支払いを入館時に行う仕組みとなっていたこのスーパー銭湯では、帰り際にロッカーの鍵を受け取り靴箱の鍵を渡すという場面がお客さんと接する最後の瞬間でしたので、ここにプラスアルファの工夫を提案しています。実際に一定時間実施した結果、ほぼ全てのお客様がにこやかな表情で帰られるようになったそうです。

行動観察の手法では、このように当たり前に思えて気づけていない課題とその解決策を、科学と同じ手続きを踏んで導き出します。

【観察】
現場に入り、そこにいる人々の動きを観察する[帰り際のお客さんのケアがない]

【考察】
アカデミックな知見を踏まえて構造的な解釈を試みる
[心理学における「親近効果(最後の印象が全体の印象に作用する)」]があてはまるのでは

【仮説】
解釈に基づいてソリューション案を出す[帰り際のお客さんへの接客を工夫してはどうか]

【検証】
ソリューション案を簡易に実践して有効性を確認する[実践して効果測定をする]

本書では、そのほかにも工場における生産性・品質の向上や、5000人の顧客の顔と名前を記憶するホテルマンの記憶術の共有化、優秀な営業マンの教育強化など、言語化やマニュアル化が難しそうな課題について、行動観察の手法を用いて具体的な解を示した事例がたくさん紹介されています。人間の行動という、一見無意識でパターン化が難しそうな事象に対して、科学のアプローチで本質を導き出していく過程は、読んでいてすっきりしますし、私たちの日々の生活の中でも、小さな工夫や改善に役立てそうな考え方だなと参考になりました。

UNIRITAユーザ会よりお知らせ
UNIRITAユーザ会では、10月18日(火)に開催する東日本ITフォーラムにて、株式会社オージス総研行動観察リフレーム本部より講師をお招きし、行動観察の特徴をその対極にあると言われているビッグデータと比較しながら紹介するとともに、ビジネスにおける有効性について事例を交えて紹介していただきます。

詳細、お申し込みは、UNIRITAユーザ会HPへ
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